ビジネスに生かす中国古典の言葉(第3回)各個撃破――弱者が強者に勝つ方法

歴史・名言

公開日:2015.08.07

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「我はもっぱらにして一となり、敵は分かれて十とならば、これ十をもってその一を攻むるなり」(『孫子』)

 「孫子の兵法」という言葉をご存じの方も多いことと思います。『孫子』とは中国古典の兵法書で、ビジネスにも応用できる内容が詰まっています。

 古今東西、戦いにおいて兵士や兵器など物量で相手を圧倒することが、勝利を手にする最も確実な方法でした。現代のビジネスでも、人材が豊富で資金力に優れる大企業が市場で高いシェアを握り、多くの利益を得ているケースは珍しくありません。

 しかし、戦力の大きいものが必ず勝つわけではありません。戦力差があっても逆転に持ち込み勝利する戦略があるのです。「孫子」にこんな言葉があります。

「我はもっぱらにして一となり、敵は分かれて十とならば、これ十をもってその一を攻むるなり。すなわち、我はおおくして、敵はすくなし」

(訳)こちらは集中して一つになり、敵は十に分散したとすれば、こちらは十の力で敵の一の力に当たることになる。すなわち味方は多数、敵は少数なのである。

 「専」とは集中するという意味です。単純ではありますが、この方法は相手の勢力を分割させて個別に撃破していくことから、後に「各個撃破(かっこげきは)」と呼ばれる有名な戦略となりました。

油断した相手の弱いところを攻める…

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