ビジネスに生かす中国古典の言葉(第13回)リーダーの発信として都知事の弁明を考察する

歴史・名言

公開日:2016.06.03

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 舛添要一東京都知事が政治資金問題で窮地に陥っています。舛添さんは国際政治学者としてテレビで人気を博し、参議院議員に当選。参議院自由民主党政策審議会長、厚生労働大臣、新党改革代表などを歴任し、東京都知事に就任するなど政治家としてキャリアを積み重ねてきました。

 しかし、2016年4月末の週刊誌記事を皮切りに政治資金の私的流用疑惑が次々と明らかに。それに対して、舛添さんは記者会見を開いたものの、「第三者の厳しい公正な目に任せたい」などといった発言に終始し、具体的な説明をほとんどしませんでした。

 政治家や経営者といったリーダーも不祥事やスキャンダルを起こしたり、そうした疑惑を受けたりすることがあります。その際に、真実を明らかにせず自己の保身を図るケースは珍しくありません。ただ、どんな手練手管で世間を欺こうとしても、結局のところ、そうした言動がかえって“傷”を大きくしたり、大切な信用を失ったりする結果を招いてしまいます。

 古代中国の「法家」の理論を集大成した『韓非子』にそんな行動を戒める名言があります。

巧詐こうさ拙誠せっせいかず(『韓非子』)

(訳)巧みに人を欺こうとするよりは、たとえつたなくても誠実であるほうが勝っている。

うまくごまかすことに意味はない…

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