トップインタビュー(第22回)

商品力の源泉は社員と顧客

2017.01.11

ヨックモックホールディングス社長 藤縄武士 氏

 贈答品など向けに国内で圧倒的な知名度を誇る洋菓子「ヨックモック」。2015年11月、23年ぶりに創業家出身者がトップに就いた。ロングセラー商品を生み出すことができる秘訣を新社長に聞いた。
(聞き手は、日経トップリーダー前編集長 伊藤暢人)

──激戦である百貨店の食品売り場で、確固たる地位をなぜ築けたのですか。

藤縄:現在の「ヨックモック」は、生地を葉巻状にした焼き菓子「シガール」を1969年に三越本店(東京・日本橋)で販売したのが始まりです。創業者で祖父の則一がフランスの焼き菓子「ラング・ド・シャ」をヒントに開発しました。

 他にないお菓子だったので、発売当初は店の外まで行列ができたと聞いています。それから50年近くたち、ヨックモックは2016年2月現在、全国の百貨店を中心に257店(海外66店を含む)まで拡大しました。とりわけシガールは、年間生産本数が2015年度に1億1000万本を超えました。

 商品力が強いのは、社員の努力のおかげです。工場や販売など各部門で、ものすごく誇りを持って働いてくれています。

 シガールの場合、発売以来、原料の配合比は変えていません。厳格な湿度・温度管理の中で原料を混ぜる、焼くといった工程を進める。そのこだわりが受け継がれて、定番商品を生み出しています。

 店頭の販売員も頑張っています。一生懸命お客様に声を掛けるだけでなく、ニーズをくみ取って、売り方の提案までしてくれます。実際、「クリスマスなどのイベントの際、若い人が楽しめるようにシガールを包むフィルムにサンタクロースなどのイラストを施したらどうか」との意見が出ました。実行してみると、人気が出たのです。

──仕事に誇りを持つ社員がなぜ育ったのでしょうか。… 続きを読む

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連載記事≪トップインタビュー≫

藤縄 武士(ふじなわ・たけし)

藤縄 武士(ふじなわ・たけし)

1971年東京都生まれ。94年に玉川大学文学部卒業後、専門商社勤務を経て、2005年3月ヨックモック入社。08年10月取締役(管理本部副本部長)、09年10月、持ち株会社のヨックモックホールディングス常務、11年10月同社専務などを歴任。15年11月、ヨックモックホールディングス、事業会社ヨックモックそれぞれの社長に就任した。創業者の則一氏の孫、利康会長の長男。2015年9月期の売上高はグループ全体で201億円。

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