顧客対応でファンを増やす(第2回)

クレームを感動に変える顧客対応

2017.03.15

クリップについて

 2014年に異物混入事件を起こした食品メーカーは、クレームへの対応に問題があるとの指摘を受けて商品の出荷を停止した。同社は、商品回収や工場設備の刷新などに数十億円の費用をかけるという。企業にとって、クレーム対応は重要な仕事の1つだ。対応に不手際があった場合、業績低下や経営危機にまで発展するケースも珍しくない。

 一方、クレーム対応をきっかけに、消費者がファンになるケースもある。2015年にカルビーは、食感が悪いというクレームを受けてから1カ月足らずで14万個の商品の自主回収を決断した。このような迅速な対応により、「苦情を訴えた顧客のおよそ95%が、同社の商品を再購入すると答える好結果につながっている」(PRESIDENT Online『カルビー「クレーム客の再購入率95%」は、なぜ成し遂げられたか』 2016年10月31日掲載)という。どのようなクレーム対応が理想なのだろうか。

SNSによる拡散、炎上が急増

 製品やサービスに関するクレームは、数や程度の差はあれ、すべての企業で発生する可能性がある。「不具合が見つかった」「部品が不足している」など物理的に明白なものから、「担当者の態度が悪い」「品質に不満がある」といった心理的なものまで、日々さまざまな内容の意見が寄せられる。受け付けた際は直ちにその内容を確認し、対応するというのが鉄則である。

 対応が優れていれば、クレームを出した側は納得してその企業を評価するだろう。これは顧客満足度を高めるとともに、業績アップにもつながる。しかし、対応に問題があれば企業イメージを大きく損なうばかりか、顧客の信頼を失う結果を招きかねない。

 昨今ではSNSでクレームが瞬く間に拡散し、炎上してしまう。もちろん虚偽の情報であれば否定すべきだろう。しかし、内容によっては当事者のみならず、社会全体から一斉に非難を浴びることになる。

クレーム対応の問題点… 続きを読む

続きを読むにはログインが必要です。
まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

連載記事≪顧客対応でファンを増やす≫

執筆=林 達哉

執筆=林 達哉

関連記事

Biz Clip 無料会員登録

このページの先頭へ