集中連載 会社を傾ける社員の不正を許さない(第4回)実例に学ぶ対策2 小さな不正も大ごとにし注意喚起

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公開日:2017.03.13

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 実例に学ぶ不正対策の2回目は現金の盗難や顧客情報の悪用に相次いで直面した介護会社のケース。できるだけ魔が差さないような環境をつくり、入社時、退職時に誓約書を提出させるなど、不正撲滅に力を注いだ。

 不正に毅然とした態度を取ることと、きめ細かな不正防止策。内部不正を経験した経営者は、必ずこの2つを対策として挙げる。

 「おとなしそうな女性だったから、会社のお金を横領したと聞いたときは『まさか、あの娘に限って』とにわかには信じられなかった」。

 20年近い業歴を持つ、ある介護会社のX社長は、10年近く前の事件を振り返って語る。

 介護保険を利用して訪問介護などの介護サービスを受ける利用者は、料金の1割を自分で支払うのが原則。銀行振り込みなどで支払うケースが大半だが、中には現金払いを希望する利用者もいる。ある日、自宅を訪問したヘルパーが数千円の利用料を受け取ってきて、事務所の机にしまった。

 ところが、翌日銀行へ持って行こうとして机を開けると、そのお金が見当たらない。しかも同じ事務所でもう1回、同様の紛失が起きた。その机に現金が入っていることを知っているのは、数人の社員に限られる。調べてみると、集金してきた女性社員がお金を盗んだことが分かったのだ。

 被害額は合計で1万円いくかどうかとわずかだったが、これを機にX社長は不正防止のためのさまざまな対策に踏み出す。

不正は許さないという態度を鮮明にする…

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