戦国武将に学ぶ経営のヒント(第12回)

ダメな2代目は誤り。本当はスゴい徳川秀忠の真価

2016.05.17

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 NHKの大河ドラマ「真田丸」の人気の要因に、従来とは少し違った戦国武将像を個性的な配役で描いていることがあります。その意味で注目なのが、今後登場する徳川秀忠(1579~1632年)です。脚本を手掛ける三谷幸喜さんがどのような人物として捉え、歌手で俳優の星野源さんがどう演じるのかが楽しみです。

 秀忠に注目するのは、一般のイメージと残した実績にかなり差がある人物だからです。徳川家康という偉大な英雄を父に持つ、ダメな2代目というイメージはありませんか。しかし、偉大な父の業績を子どもがうまく受け継ぐことができず没落した織田家、豊臣家あるいは武田家と比較してください。家康の天下取りを支え、徳川家の統治を盤石なものとして、3代将軍徳川家光につないだ実績は、戦国時代を終わらせる大きな役割を果たしたことを示しています。

 2015年は大塚家具で親子による経営権をめぐる騒動がありました。2016年のセブン&アイ・ホールディングス、鈴木敏文会長の引退表明の際も、創業家との関係や後継者の問題が浮上しました。こうした事例は大企業に限りません。事業承継をスムーズに進め、さらなる発展を実現することは規模を問わず、企業にとっての大きな課題です。

 それだけ事業承継は難しく、しかもいろんな立場があるということです。創業者である父が偉大であると、会社を継いだ2代目は周囲から頼りなく見られたり、2代目自身も「どうせ俺なんて……」といじけたりする場合があります。周囲の見方に反発して、独自の戦略を打ち出したり、新規分野に進出したりして、失敗するケースも珍しくありません。本当に実力不足で、競合企業にシェアを奪われたり、部下に会社を乗っ取られたりすることもあるでしょう。

自分ではなく奥さんがNHK大河ドラマの主人公に… 続きを読む

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