弁護士が語る!経営者が知っておきたい法律の話(第39回)

自社掲載記事の無断利用に注意!著作権を理解しよう

2017.09.29

クリップについて

 自社の製品・サービスが新聞や雑誌で好意的に紹介されるのはうれしいものです。そんなとき、従業員の士気を高めるために、社内で記事を共有しよう、販売促進ツールとして活用しようと考えるのは自然な気持ちです。ところが、新聞や雑誌の記事には著作権があり、使い方に気を付けないと著作権侵害になってしまう可能性があります。

 今回は、自社に関する新聞や雑誌の記事を社内または社外で活用する際、著作権侵害を避けるための注意点について紹介します。

記事のコピーやスキャン、コピペは著作権侵害

 新聞や雑誌の記事にある文章、写真、ページレイアウトなど紙面を丸ごとコピーしたり、スキャンしたり、あるいは文章だけ全文をコピー&ペーストすることは、いずれも著作権法上「複製」に該当します。それらを行う際に著作権者(著作権を持つ人もしくは企業)の許可を得ていないならば、原則として著作権(複製権)侵害となります。

 ただし、個人で購入した新聞や雑誌を家族のために複製する場合は「私的使用目的の複製」に当たり、著作権者の許可を得なくても著作権侵害にならない(例外として許可を得なくともよいとされている程度)とされています。

 しかし、企業活動における複製行為は、私的使用目的の複製とは認められていませんので、著作権侵害となるわけです。

雑誌に紹介された旨やURLの記載は侵害ではない

 一方で、特定の新聞や雑誌に紹介された旨を表示したり、インターネット上に掲載されている記事のURLを表示したりすることは、記事そのものを複製しているわけではないので、著作権侵害にはなりません。

 新聞や雑誌に掲載された旨を従業員などに告知し、社内のライブラリーにある当該新聞や雑誌の閲覧を促す。またURLを告知し、各自のPCやモバイル端末での閲覧を促すことは、著作権法上も問題ありません。

記事の要約や引用についてのデッドラインは?… 続きを読む

続きを読むにはログインが必要です。
まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

SID : 00016039

執筆=桑野 雄一郎

執筆=桑野 雄一郎studio woofoo

骨董通り法律事務所 弁護士
早稲田大学法学部卒業後,1993年弁護士登録後,2003年骨董通り法律事務所を設立。弁護士業務の傍ら、法科大学院等において刑事訴訟法及び知的財産法の講義を担当している。

連載記事≪弁護士が語る!経営者が知っておきたい法律の話≫

PAGE TOP