転ばぬ先のバックアップ(第2回)

目的を明確化すればクラウドストレージは選びやすい

2015.07.31

クリップについて

 ビジネス用途でクラウドストレージを利用するといっても、その使用目的はさまざまだ。サービスを選ぶ際には、まず使用目的を明確にすることが大切。その上で最適なサービスを選びたいものだ。クラウドストレージの代表的な使い方を整理して、サービス選びのチェックポイントを解説する。

<使い方1>
BCP対策を目的としたバックアップ利用

 BCP対策における、業務データをバックアップする手段として、テープやDVDなどのメディアによる保存方法がある。ただ、この方法には問題が多い。リアルタイムではないため記録されない空白域が生じる可能性がある、バージョン管理が大変、物理故障のリスクが高く復旧に手間がかかる、保管場所のセキュリティ対策が大変であることなどだ。

 こうした問題を避けられるのが、クラウドストレージによるバックアップだ。遠隔地にあるクラウドストレージへバックアップすることで、災害や大規模障害によるデータ消失リスクを回避できる。堅牢でセキュリティレベルの高いデータセンターでデータが守られ、リアルタイムに直近のデータを保管できるので、非常時にも迅速に事業を継続できる。そのうえ、必要な容量だけの契約が可能なので無駄なリソースを省いてコストを削減できる。

<使い方2>
各拠点に分散していたストレージを集約

 多拠点展開している企業が、拠点ごとにファイルサーバーを置いた場合、容量拡張に伴うコストや運用負荷の増大、全社規模で情報共有ができないなど、さまざまな問題が発生する。その解決策として、各拠点のファイルサーバーをクラウドストレージに集約する企業が増えている。

 クラウドストレージに全社共有のファイルサーバーを設ければ、ストレージ容量の柔軟な増減が可能になる。さらにハードウエア増設や運用管理にかかる負荷を軽減し、コストを低減できる。経営者にとっての一番のメリットは、全社レベルでの情報共有を実現し、データ分析が可能になること。全社を見渡した経営戦略の策定には、情報共有が欠かせない。

<使い方3>セキュリティ対策の強化

 各拠点にファイルサーバーを置いたままデータを管理する方法では、セキュリティ環境を統一して運用しにくい。その点、ファイルサーバーをクラウドストレージに統合すれば、セキュリティ環境も当然、同じレベルになる。

 しかも、クラウドサービス事業者のデータセンターは、災害に強い堅牢な施設になっているだけでなく、物理的な入退室管理も徹底している。インフラの冗長化、最新のセキュリティ技術の実装、プロフェッショナルによる監視、万一のセキュリティトラブルへの対応まで、徹底したセキュリティ強化策が実施されている。ファイルサーバーをクラウドストレージに集約すれば、セキュリティに関するさまざまな課題を一気に解決することができる。

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執筆=井上 隆文

執筆=井上 隆文

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