Wi-Fiのビジネス活用術(第12回)

ビジネスWi-Fiで働き方改革を推進せよ

2017.11.22

クリップについて

 少子高齢化や労働人口の減少が進む中、官民が一体となって働き方改革に取り組んでいる。安倍首相を議長に労働界と産業界のトップや有識者が議論を重ねて出来上がった「働き方改革実行計画」では、社会問題にもなっている長時間労働の改善を打ち出した。

 長時間労働が是正されれば、ワーク・ライフ・バランスの改善が見込まれ、女性や高齢者が仕事に就きやすくなり、労働参加率の向上に結び付くことが予想される。また、経営者は社員の就業状況に対する関心を高め、単位時間当たりの労働生産性向上をめざすことにもつながる。

 こうした働き方改革は企業規模を問わず喫緊の経営課題であり、その取り組みは待ったなしの状況といえる。業種によっては人手不足が深刻化しているため、限られた人材リソースを最大限に生かしながら、従業員の能力を発揮できる体制づくりが急務だ。

 勤務形態など働き方を変え、業務の無駄を見直すことにより、コスト削減や生産性の向上などの効果も期待できる。こうした働き方改革を成功させるためには、社内の意識改革や制度改革とともに、いつでもどこでもスムーズなコミュニケーションが行えるようにICT環境を整備することが大切だ。

Wi-Fiを活用した業務改善例

 そうしたICT環境に必要な要素の1つが、オフィスや店舗のWi-Fiである。持ち運びに便利なノートパソコンやタブレットは、高性能化、低価格化によって業務利用が進んでいる。これらのモバイル端末を活用する基盤としてWi-Fiが必要となる。

 Wi-Fiを導入後、業務の見直しの具体策として、オフィスのペーパーレス化に取り組むケースは少なくない。Wi-Fiとともにペーパーレス会議の仕組みを導入したある企業では、以前は紙の資料を用いていたが、ノートパソコンやタブレットから、Wi-Fiを介して社内のファイルサーバーに保管された会議資料を参照しながら会議を行うようにした。

 ペーパーレス会議は事前に紙の資料を用意する必要がない点がメリットの1つだ。資料をプリントする手間とコストの削減に加え、サーバーにある最新データを元に的確な判断が行える。こうした地道な業務改善が生産性を上げ、働き方改革につながる。さらにペーパーレス会議により紙の資料を持ち歩く必要がなくなることで、機密文書紛失といったリスクを防ぐことができるため、情報漏えい対策にも一役買う。

 オフィスの移転などを契機に、決められた席のない“フリーアドレス”を採用する企業も増えている。フリーアドレスは社員間のコミュニケーションを促進する効果が期待できる。ワークスペースを部署ごとに分けず、自分自身で場所を選んで働けるようにすることで、部署を横断するようなプロジェクトでもメンバーがノートパソコンを持ち寄り、1カ所に集まって業務が行えるため、プロジェクトの進行もスムーズになる。Wi-Fiを導入することでデスクや配線に縛られない働き方を実現することができるのだ。

無線APの電波干渉などを事前にチェック

 オフィスや店舗でWi-Fi環境を整備するには、インターネットに接続するルーターと無線LANアクセスポイント(無線AP)が必要だ。家庭用の無線LAN機器は家電量販店でも販売しており、自宅に導入した経験を持つ人もいるだろう。ただ、自宅でプライベートに利用する場合と、オフィスや店舗で業務に利用する場合では、Wi-Fiに接続する端末数や求められる可用性、運用性が異なる。家庭用の機器や設置方法で済ますのは、少し心配だ。

 複数台の無線APを設置すると、電波が干渉し通信速度が低下することがある。こうした事態を回避するには、隣接する無線APで異なるチャネルを設定する必要がある。また、端末を持って移動する必要がある場合、複数の無線AP間をまたぐ際に電波を途切れさせることなく通信できるようにしなければならない。オフィスのWi-Fi環境は、こうした運用面までサポートしてくれるベンダーを選ぶと導入後の運用も安心だ。

 また、業務利用では多数の無線APを一括管理する無線LANコントローラーと組み合わせて利用するケースも多い。コントローラーは無線APの自動チャネル割り当てや、干渉時の電波出力調整、無線APに接続する端末を割り振る負荷分散などの機能を備え、安定した無線通信をサポートする。さらに、有線LANに接続する高速インターフェースを備え、LAN上のサーバーやインターネット回線へ接続する。業務内容によっては、こうしたシステムが必須となるかもしれない。規模や必要とする機能を考えて、最適な機器を選択したい。

導入や運用をサポートするWi-Fiサービス

 業務用のWi-Fi導入の際は、こうした機器選び以上に、運用管理についても注意をする必要がある。せっかく導入したWi-Fiが故障により使えなくなれば、業務効率を上げて働き方改革につなげるどころか、業務の妨げとなってしまうからだ。とはいえ、Wi-Fiの運用管理を適切に行える人材を自社で雇用するには負担が大きい。

 この問題を解決するには、Wi-Fiの運用管理を任せられるサポート力の高いベンダーをパートナーとして選ぶことが早道だ。例えば、NTT西日本は中堅・中小企業向けのWi-Fiサービス「スマート光ビジネスWi-Fiを提供している。本サービスは導入時のサポートから、運用時のトラブルまでオフィスや店舗のWi-Fi活用を支援する。具体的には、導入時に電波調査を行い、初期設定済みの無線APを配送、要望に応じて代行設置も行う(別途費用が必要)。複数拠点に導入する場合、本社側で各拠点のWi-Fi環境を一括して設定・管理も可能だ。Wi-Fiの設定などの質問は、電話でサポートする。

 急につながらなくなるといったトラブルには、NTT西日本が遠隔から機器を操作し、問題解決に当たる(対応時間は月曜日~土曜日の9時~18時。日祝・年末年始を除く)。機器が故障した場合は、同様の設定を行った無線APを送付。迅速な問題解決をサポートする。

 オフィスの働き方改革を推進する基盤として、企業の規模を問わずWi-Fiの導入は不可欠だ。しかし、業務用として使うからには、投資が無駄にならないようシステム選択には注意を払いたい。そのポイントはスムーズな導入と、日々の運用管理に手間がかからないこと。それを満足させてくれるパートナーを慎重に選ぶとよいだろう。

※スマート光ビジネスWi-Fiの利用には、「フレッツ 光ネクスト」または「フレッツ 光ライト」もしくはコラボ光の契約・料金が必要
※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

SID : 00027012

執筆=山崎 俊明

執筆=山崎 俊明

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