一足お先に!IT活用でパワーアップ(第11回)

名古屋工業大学、マルチモーダルUCで教育環境改革

2016.06.08

クリップについて

 IP電話、テレビ会議やWeb会議、BYOD、プレゼンス、位置情報確認など業務の効率化につながる新たなコミュニケーションツールが存在するにも関わらず、なかなか身近に感じることができない方も多いはず。

 何を導入すればよいのか、導入後何がどのように変わるのか――各社で最適な通信環境が異なるため、業務と技術(製品の仕様)の両方をキチンと理解し選ぶ必要がある。そこで音声やネットワークなど専門知識の高いITコンサルタントの存在が重要となってくる。

 職員や学生同士のコミュニケーションに加え、“学生のコミュニケーション力を向上させる” といった使命も担っている教育分野において、先進的な取り組みを行っているのが名古屋工業大学。入札によるパートナー決定を経て、そのパートナーであるITコンサルタントと共に同校の行った取り組みの1つが、全構成員(学生・教職員)のつながりを強化し、コミュニケーションの活性化を図るために「次世代コミュニケーションプラットフォーム」を構築することだ。音声系ツールのIP化を図り、「Skype for Business」や「Beacon」といった技術を駆使した新たなICT環境の下で、実践的工学エリートの養成を軸とした“ひとづくり”は、さらなる深化へとその歩みを早めている。

<名古屋工業大学>

官立の名古屋高等工業学校として1905年の創立以来、日本の産業社会の礎を築き、繁栄を支えてきた工科系の国立大学。産業界のニーズに応じた人材の養成に向けて、学士・修士6年一貫の「創造工学教育課程」の新設など、常に未来志向の教育改革を推進。既存の枠組みにとらわれない自由な発想と創造的な研究教育活動により、「新たな価値の創造」へたゆまぬ挑戦を続けている。

国立大学改革強化推進事業に採択され「キャンパスの情報化の推進」が加速

 名古屋工業大学は、“ものづくり、ひとづくり、未来づくり”に向けた中期目標の重点項目の1つとして、「キャンパスの情報化の推進」を掲げている。しかし、学生と教員とのコミュニケーション手段は、対面だけしかないのが実情だったため、人材育成の観点からも、どこにいてもさまざまな手段で自由にコミュニケーションを取り合える環境づくりが急務になっていた。

 理事・副学長の内匠逸教授は、「ある外国人から『日本人は口数が少ない。だから、日本人が使うジャパニーズイングリッシュになかなか慣れない。もっとしゃべらないと、的確な指摘や表現も、相手に正しく伝えられるようにはならない』といった話を聞きました。つまり、発音の問題ではなく、いかに多くしゃべるかが問われているということです。確かに本学でも、コミュニケーションがあまり上手でない人も多く見られ、このままでは、世界と勝負できません」と危機感をあらわにする。

 そんな状況を打破すべく、新たなコミュニケーションを支えるシステムの構築に向けた取り組みが、中期目標がスタートした2010年から始まった。LANWi-Fi環境の整備でキャンパスネットワークの充実を図り、各種機器・装置の検証実験を展開。さらに、こうした基盤づくりを含めた独自の「理工系人材育成戦略」が、文部科学省の「平成26年度国立大学改革強化推進事業」に採択された。これで、新システム構築に向けた動きが補助金活用事業の一環として一気に加速した。

あらゆるコミュニケーション手段を統合し「世界トップの教育ICT環境」をめざす… 続きを読む

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