一足お先に!IT活用でパワーアップ(第18回)

大阪観光の魅力を高めるためのWi-Fiデータ分析

2017.06.21

クリップについて

 「『Osaka Free Wi-Fi』のWi-Fiログデータを見ると、なぜか天神橋エリアにおいて、朝10時に韓国人観光客が急増しているという新たな気づきを得ました。要因を分析したところ、謎が解けました」

 大阪観光局マーケティング室長の牧田拡樹氏は、Wi-Fiのアクセスデータに基づく動線分析の威力をこう語る。

<大阪観光局>

 2013年4月、大阪府・大阪市・経済界によるオール大阪体制で観光集客に効果的・効率的に取り組むための組織として「大阪観光局」が設立され、2016年には地域連携DMO(※)として観光庁に登録。

※Destination Management/Marketing Organization:観光資源に精通し、地域と協同して観光地域づくりを行う法人のこと

Wi-Fiならさまざまな角度から実態に即した動線分析ができる

 大阪観光局が訪日外国人観光客の実態に即した行動を知るための基礎データとして重視しているのが、外国人旅行者等向け無料Wi-Fiサービス「Osaka Free Wi-Fi」によって収集できるWi-Fiログデータだ。

 Osaka Free Wi-Fiのサービスを開始したのは、2014年1月29日のこと。アクセスポイントは、スタート時こそ42拠点の規模だったが、2016年12月末には4200拠点以上、認証数は月間200万回以上へと急成長した。これだけの拡大を可能にした要因として、牧田室長は「『Osaka Free Wi-Fi整備計画推進委員会』の幹事メンバーを中心としたオール大阪体制で推進してきたことにより、府内にある多くの店舗・施設の方にご理解・ご協力いただいたこと。また、Osaka Free Wi-Fiのトップページに加盟店舗・施設の紹介を掲載して、クーポンを発行する仕組みをつくったことで、多くの店舗、施設の方々にご賛同いただいたこと」を挙げる。

牧田拡樹マーケティング室長

 Osaka Free Wi-Fiは、大阪を訪れる観光客にインターネット通信環境を提供するだけではない。観光の現状を可視化する仕組みとしての役割も期待される。「観光の動線を探るため、空港などでアンケート調査をする取り組みは、以前から行っています。

 ただ、この方法では細かな行動パターンを把握するための複雑な質問を設定することができず、またアンケートの言語数も制限されます。データの母数も2015年度で年間4000サンプル程度に限られていたため、正確な動線を知ることは望めませんでした」と、牧田室長は語る。

なぜ天神橋エリアに朝から韓国人観光客が集まるのか… 続きを読む

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SID : 00036018

執筆=山口 学

執筆=山口 学

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