一足お先に!IT活用でパワーアップ(第27回)

太宰府天満宮参道の人気店。業務用Wi-Fiで接客

2018.05.09

クリップについて

 日本を訪れる海外からの観光客が急増している。2020年の東京五輪に向けてこの勢いはますます加速するだろう。海外からの観光客がよく探すのが、無料で使えるWi-Fiスポットだ。手軽にインターネットに接続して情報収集ができる場所は、海外からの観光客を引き寄せ、彼らの満足度向上につながる。太宰府天満宮の参道に店舗を構え、お食事所、茶房などを営む「かさの家」ではWi-Fi環境を整備して、こうしたニーズに応えている。

<かさの家>

 福岡県筑紫郡大宰府町(現太宰府市)で、1922年に旅籠(はたご)として開業。1944年に「笠の家」を開店。1977年に笠の家から「かさの家」に。大宰府名物「梅ヶ枝餅」を提供するお店として人気を博し、現在では太宰府天満宮の参道に、お食事所、茶房、ギャラリー、雑貨屋など4つの店舗を運営するまでに事業を拡大している。

 毎年多くの観光客が訪れる福岡県太宰府市の太宰府天満宮。菅原道真を祭り、学問の神様として有名だ。韓国や中国からの観光客も多い。旧正月を祝う春節祭の頃には、大変な人出でにぎわう。参道で1、2を争う人気店かさの家にも多くの観光客が立ち寄る。

かさの家の栗山由佳取締役

 株式会社かさの家の取締役である栗山由佳氏は、「お客さま向けWi-Fi環境を整備する必要性は以前から感じていました。地域柄、繁忙期には多くのお客さまが来店されるため、お食事の提供やお会計などの場面で長時間お待たせしてしまうこともあります。そんなときにインターネットを見て情報収集などをしていただければ、待ち時間を少しでも有効活用いただけるのではと考えました。こうした待ち時間対策に加え、海外から観光で来られたお客さまについても、旅先でインターネットに接続できれば非常に便利だと思い、Wi-Fi環境の整備も重要と考えていました」と話す。

 かさの家の店頭では、大宰府名物「梅ヶ枝餅」を製造するところを見られて、待つ時間も楽しめる。それに加えて、無料のWi-Fi環境が整っていれば、スマホで情報を収集したり、ゲームなどを楽しんだりできるため、顧客満足度の向上につながる。こうした狙いでかさの家では、2017年10月、NTT西日本が提供する「スマート光ビジネスWi-Fi【ハイエンドプラン】(※1)」を導入し、無料Wi-Fiサービスの提供を開始した。

公衆無線LANアクセスサービスに対応するアプリとの連携

 これまでかさの家では、店舗に光回線「Bフレッツ」を導入し、インターネットを使っていた。インターネット通販を手がけているので、ネットで注文のやり取りを行っていたが、他の用途で使うことはなかった。

 無料Wi-Fi導入のきっかけとなったのは、Bフレッツから「フレッツ 光ネクスト」へのサービス移行だった。2017年7月に、NTT西日本の担当者から移行手続きの説明を聞いた栗山氏は「色々な商品を説明してくださり、料金プランも教えてもらったので、導入したいと考えていたWi-Fiも含めてネットワーク環境を刷新しようと思いました」と語る。さらに、ネットワーク関連のセールスがあっても、どうすべきか判断に迷い悩むことが多かったので、この機会にICT環境を整備したいという思いが働いた。

「Japan Connected-Free Wi-Fi」アプリの地図画面上でかさの家の位置にWi-Fiスポットである印が表示される

 現場調査を経てNTT西日本が提案したのは、当時発売されたばかりのスマート光ビジネスWi-Fi【ハイエンドプラン】だった。初期投資は必要なく(※1)、アクセスポイントが月額レンタルで利用でき(※2)、電源コードとLANケーブルを挿し込むだけですぐに使える。1台の無線AP(アクセスポイント)で最大120台(※3)まで無線端末が接続できて、通信速度も安定している。

 特に栗山氏の関心を引いたのはフリーWi-Fiアプリ「Japan Connected-free Wi-Fi」との連携機能だった。NTTBPが提供するこのアプリは英語をはじめ16言語に対応し、利用登録を一度行えば各地のフリーWi-Fiに接続できるため、海外観光客の利用者も多い。まさにかさの家にとって最適なサービスだった。また、同サービスの「指定Webサイト表示機能」を用いて、店舗の来訪者が接続する際に、店舗のホームページを表示するように設定できた(※4)。こうした顧客向け機能が充実している点が、導入の決め手となった。

Wi-Fiを無料で開放するとともに社内用にも… 続きを読む

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連載記事≪一足お先に!IT活用でパワーアップ≫

執筆=高橋 秀典

執筆=高橋 秀典

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