一足お先に!IT活用でパワーアップ(第28回)

介護・福祉施設が設備一新でスマホセキュリティ強化

2018.10.10

クリップについて

 障がいのある人を対象に介護・福祉サービスを提供するイノベーションは、新社屋移転を契機にビジネスフォンなどの通信設備を刷新した。NTT西日本の多機能ビジネスフォン「SmartNetcommunity αA1」と、スマートフォンのビジネス利用とビジネスフォン連携を実現する「スマート光ビジネスUC」(※)を導入。介護スタッフが使うスマートフォンの電話帳データや、発着信履歴の情報をクラウド上で一元管理して、セキュリティを大幅に向上させた。

<株式会社イノベーション>

 身体的、もしくは知的に障がいを持った子どもや大人を対象に、訪問介護サービス、放課後等デイサービス、生活介護サービスを展開。福祉という形にとらわれない発想で、利用者1人ひとりの可能性や新しい世界を広げていくことをミッションに事業を行う。2005年開業、本社は大阪府寝屋川市で従業員は約30人。

 イノベーションは、訪問介護サービス、放課後等デイサービス、生活介護サービスの3つを提供する。単に支援するだけでない。利用者1人ひとりの可能性を広げる取り組みが特徴だ。例えば、生活介護サービスの場合、介護を必要とする障がい者に対し、日常生活の介護のほか、生産活動の機会を提供する。

代表取締役専務の内山武人氏

 代表取締役専務の内山武人氏は「生活介護サービスの利用者である障がいを持つ方々も、仕事をして自分で賃金を得ることが望ましいと考えています。当社では、その手助けのために自動販売機事業に取り組みます」と話す。

 具体的には、障がい者が自販機の飲み物の入れ替え作業を行い、その利益を賃金として支払う仕組みにする。現在、自社の敷地内に設置した自販機で、補充作業の練習中だ。今後、地域の企業などに、自販機設置の協力を呼び掛け、台数を増やしていく方針だ。

オフィスの電話だけでなくスタッフのスマホも業務で利用

 イノベーションでは、介護・福祉サービスの拠点となる新本社が、2018年5月に竣工した。それに合わせて通信回線と通信設備を刷新した。その際の第一要件は、テレビなどの動画視聴ができることと、インターネットの利用をストレスなく行えることだった。

 「デイサービスの利用者は、地デジやBS放送などのテレビを見ることが楽しみの1つです。以前の施設でも通信回線でテレビは見られましたが、インターネットの通信速度に問題があったのです」(内山氏)

 施設内のWi-Fiを利用し、タブレットでオンライン動画を見ているとフリーズすることもあったという。インターネットの回線速度が遅かったからだ。そこで、いくつかのサービスを検討した結果、NTT西日本のインターネット光回線「フレッツ光」を採用した。

 もう1つ重要な要件が、スマートフォン利用時のセキュリティの確保だった。介護・福祉サービスの実務には電話が欠かせない。介護スタッフは、利用者やその家族と頻繁に電話でやり取りする必要があるからだ。オフィスとも緊密に電話連絡しなくてはならない。

 例えば、訪問介護サービスで利用者の家を訪ねるときには、渋滞で到着が遅れることを連絡する。利用者の外出を支援するサービスでは、出先から家族に連絡する。事務所外での電話利用の機会は数え切れない。「そうした際には、スタッフが個人で所有しているスマートフォンを利用してもらっています」と内山氏は説明する。

 ただ内山氏は、スタッフが所有するスマートフォンを利用していることについて、セキュリティの面で懸念も持っていた。個人の端末に、スタッフが担当する利用者やその家族の氏名や電話番号などの個人情報が残ることや、そうした端末に盗難・紛失のリスクがあることなどに不安を感じていたのだ。

多機能ビジネスフォンの採用で内線の取り次ぎもスムーズ… 続きを読む

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執筆=山崎 俊明

執筆=山崎 俊明

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