最適な通話回線を考える(第1回)

便利な「テレビ会議」を、もっと身近にもっと活用を

2016.03.23

クリップについて

 米国の心理学者、A・メラビアンが唱える「メラビアンの法則」によれば、受け手に与えるインパクトは、言葉による表現(言語)が7%、声による表現(聴覚)が38%、見た目による表現(視覚)が55%なのだという。お互いに顔を見て行うコミュニケーションは大切なことだといえるだろう。

 1カ所に集まって顔を見ながら情報や意見を交換する会議や打ち合わせが、業務に占める比率は決して少なくない。1カ所に集まって、顔を突き合わせてコミュニケーションを取ることは、相手の熱意や細かいニュアンスが伝わる。その意味は大きく、電話・メール・ビジネスチャットといった音声や文字だけの手段ではなかなか代替できない。

 ただ、全国展開をしていて日本中にある事業所から本社に集まるといったケースでは、交通費・宿泊費などの費用、移動のための時間、準備などにかかる労力がばかにならない。たとえ1時間の移動でも、その間に通常の業務ができないことを考えれば生産性が落ちる。会議や打ち合わせにかかるコストや労力の最小化が重要だ。

 その有力な手段がテレビ会議システムだ。これをうまく使えば、時間や距離にとらわれず、顔を見ながらのコミュニケーションが可能となる。移動時間の無駄がなくなり、交通費・宿泊費も削減可能だ。移動による時間や疲れ・ストレスも減り、別の業務に集中できるのもメリットだ。

 テレビ会議システムは、多人数の会議だけでなく、1対1の打ち合わせなどにも使える。文字や音声だけのコミュニケーションよりも、“相手の反応”が分かりやすい。映像情報を伝えられるので、ホワイトボードに書き込み示す、商品の現物を見せる、現場作業の進行状況を報告するといったことから、交渉などの重要な意思決定の場面まで、広く活用できるだろう。

 サービスとしては、テレビ会議システムで世界的に高いシェアを持つポリコムは、専用の端末やネットワーク機器を使ったシステムを提供し、用途や業種、規模に応じた幅広い製品ラインアップを持つ。パソコンやタブレット、スマートフォンなどのモバイル端末にも対応。安心して機密情報を共有できる厳格なセキュリティ、トレーニング、コンサルティング、技術サポート、機器設置などあらゆる方面からの手厚いサポートが評価されている。

 ソニーも「ビデオ会議システム」を提供しており、大・小会議室用からモバイル端末用のソフトウエア、多地点接続が可能なコミュニケーションユニットなど、幅広いバリエーションを用意している。

 シスコシステムズのテレビ会議システムは、高精細な画像と高品質の音声など高度な技術を駆使し、その場で対面しているかのようなリアルな臨場感で、より現実的な遠隔会議を実現する「テレプレゼンスサービス」を提供している。

 このようにテレビ会議にはさまざまなサービスがあり、それぞれにメリットが大きいシステムといえる。だが、高画質・高音質でより現実に近いリアリティーを実現して、しかもインフラに左右されず確実で安定した会議を行うためには、専用のカメラ・マイク・モニター・サーバー(多地点会議ユニットなども含む)などの機器に加え、専用のクローズドな高速回線や広帯域ネットワーク回線なども必要になる。そのため初期費用や運用・保守費用がかかってしまいがちだ。

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執筆=青木 恵美

執筆=青木 恵美

長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、日経トレンディネットなど。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、2008年より10年にわたって長期連載した人気コラム(現在でもバックナンバーあり)。日経パソコン、日経PC21、日本経済新聞などに多く執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、日経パソコンに「ちょっと気になるITアラカルト」を好評連載中。

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