注目を集める地方発のベンチャー(第6回)

消費者参加型の循環型社会にして世界から戦争をなくす

2016.09.06

クリップについて

日本環境設計 岩元美智彦社長

 不要な衣料品やおもちゃなどを回収して燃料にする技術とネットワークを生み出したベンチャー企業、日本環境設計を経営する岩元美智彦社長。連載2回目は、リサイクルすれば資源は地上に十分あると語る岩元社長に、事業を動かす仕組みについて聞いた(聞き手は、トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長、斎藤祐馬氏)。

斎藤:これまで、岩元社長が手掛けるようなリサイクル技術は高くつくというイメージがあったと思うんですが、採算面では合うのでしょうか?

岩元:そこはこれまでとは全然考え方が違います。これまで資源は地下を掘るしかなかった。世界中がそこに投資してきたわけです。資源の在りかを地上に持ってきたのは恐らくうちが世界で初めてだと思うんですね。そしてその技術だけがあれば、世の中を循環型社会にできるわけではなくて、そのスキーム、仕組みづくりが重要でこれの評価が高かったんです。うちは少しずつですけどちゃんとお金をいただいているんです。

 正直に言えば、リサイクル代はまだ高いです。ですけど、例えばリサイクルしたエタノールでプラスチックの容器の製造をしています。うちが集めて、リサイクルして、その容器を買ってくれたら全体のバランスが取れて利益が出る。そしてリサイクル代も安くできますと。通常は商社が介在するようなところを全部自前でやっていて、プレーヤーが少ないことがコスト減になっている。実はいろいろなコンビニの容器なども採用されています。

 うちにしかない技術ですから、ぐるぐる循環させていけば石油を一滴も使っていない容器になる。それでクオリティーは石油と同じ、価格だって石油製品と同じです。

斎藤:それは驚きです。この素材は何と呼べばいいんですか。

岩元:再生バージンプラスチックですね。容器類などは何でもできます。まずこれがあって、小売り企業に消費行動をみんなで変えましょうと。お店にリサイクルをしに行って、またそのお店で購入する。そういう消費者参加型のスキームをつくっていきましょうと。

 このプロジェクトは初期も今もそうなんですけど、参加してくださるのは9割が女性なんです。ですから女性の気持ちをつかまないと絶対にうまくいかない。インフラをこちらで作って、大企業とコラボレーションしながら、ブランドとかコンセプトを共有してきた。“プラスチックをプラスに”ということで「PLA-PLUSプロジェクト」も始めました。

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斎藤 祐馬

斎藤 祐馬

トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長 1983年愛媛県生まれ。慶應義塾大学を卒業後、2006年にトーマツに入社。2010年にトーマツ ベンチャーサポートを事実上立ち上げた。公認会計士でもある。

※トーマツ ベンチャーサポートは、2017年9月1日より「デロイト トーマツ ベンチャーサポート」に社名変更しました。

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