出張で楽しみたいおひとり様グルメ(第56回)

だし粉たっぷり「静岡おでん」で身も心もほっこり

2020.12.25

クリップについて

 いよいよ年の瀬、寒さが身に染みてくると、やっぱり温かいものが食べたくなります。パッと頭に思い浮かぶ「おでん」、熱々でおいしいおでんが食べられる店はないかと小伝馬町・大伝馬町の繊維街を歩いていると「静岡おでん」の看板を見つけました。

 日比谷線「小伝馬町駅」から徒歩で約2分、JR総武本線「新日本橋駅」からも徒歩5分、江戸通りから1本入った細い裏路地にあった店の名は「季節料理と静岡おでん しんば」です。書き文字に並ぶテークアウトの弁当も魅力的でしたが、外からのぞける店内の暖かみに引かれて店内へ。それでは、この店で、今年最後のおひとり様グルメとまいりましょう。

路地裏に立つ「静岡おでん」の看板に、期待が高まります

 

ランチメニューには、魅力満載なセットがずらり

 刺身盛りや煮込みハンバーグ、天丼にしらす丼と、それぞれ魅力的な文字がランチメニューに並びます。メイン2種、または3種で構成されたセットメニューで、金額はオール1000円。かなり迷いましたが、ここは初心貫徹で「静岡おでん5種盛と“はがつお”のタタキ」(1000円・味噌汁・漬物付き)を選択しました。

温かいおでんと角の立った刺し身のランチセット

 

静岡(しぞーか)おでん五ヶ条とは?

 最近では、全国区で認知されてきた静岡市民のソウルフード「静岡おでん」ですが、他地域のおでんと何が違うのでしょうか。「静岡おでんの会」という有志が集まる会のホームページにある「静岡おでん五ヶ条」を引用します。

その1:黒はんぺんが入っている。
その2:黒いスープ。
その3:串に刺してある。
その4:青海苔、だし粉をかける。
その5:駄菓子屋にもある。

 運ばれてきた、しんばのおでんを見てみましょう。黒はんぺん、黒だし、串刺し、青のりにだし粉、と4つの条件を満たしているようです。店主の榛葉(しんば)さんによると、おでんの味は静岡県牧之原市のご実家近くの駄菓子屋で食べていた「思い出の味」を再現しているとのこと。ということで、5つ目の駄菓子屋にもあるという条件もクリアといえるでしょう。

しんばのおでんは店主が子どもの頃に食べていた懐かしの味

 

「黒はんぺん」からうま味がジュワッと

 運ばれてきたお膳のおでん種は、黒はんぺん、大根、じゃがいも、こんにゃく、豚バラ肉の5つ。ここはもちろん、黒はんぺんから実食しましょう。静岡おでん五ヶ条の“その1”に掲げられているように、静岡おでんには黒はんぺんが欠かせません。「この黒はんぺんで、静岡おでんならではの独特の味が出てくるんですよ」と店主。サバやイワシなどの青魚を原料とする黒はんぺんは、白身魚のはんぺんよりもうま味が濃厚で栄養素も豊富だといいます。

 静岡おでんのイメージといえば黒々としたスープが染みて、見た目から濃いのが特長ですが、しんばのおでんは、黒さ控えめ、あっさりと食べやすい味わいです。店主に理由を聞くと「だしは鶏ガラ、かつお、こんぶ、もつ、から取っています。それと具材の黒はんぺんからもだしに欠かせない味が出ます。静岡おでんを看板にしている店は牛すじを使う所も多いですが、うちでは牛すじは使いません。それで独特の黒い色ではなく、私独自のだしの色なのです」と答えてくれました。

 長年和食の店で修行し、7年前にこの店を開いたという店主ならではのこだわりがプラスされ、味はよく染みていながら、色は濃過ぎず親しみやすい「しんばの味」となっているようです。

一口食べて、静岡おでんはご飯のお供によい!と思いました

 

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