IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第62回)

あつ森って面白いの?ゲーム機ない人も

2020.06.29

クリップについて

 この頃よく聞く「あつ森」。これは2001年から販売されている任天堂のゲーム「どうぶつの森」シリーズの最新作、Nintendo Switch用の「あつまれ どうぶつの森」のことだ。2020年3月20日に発売された。

 キャッチコピーは「何もないから、何でもできる」。ユーザーは現実と同じ時間が流れる無人島に移り住み、生活を送る。島には動物の姿をした、人間の言葉を話す島民がいて、仲良く触れ合える。まずはテント1つから、豊かな自然を材料に、必要な道具や家具をDIYして、自分ワールドを作っていく。ゲームをプレーしていくうちに、やれることが増えていく。期間限定で行われるイベントも楽しい。

 魚釣りをしたり、昆虫や果物を採集したり、作物を作って暮らす。収穫物や余ったものを買い取ってもらい、得たお金で買う。ローンを組んでマイホームを建てる。遊園地、公園、温泉を作って島の施設を充実させるのもよい。

 島の飛行場から、他の人の島に遊びに行けたり、友だちが遊びに来たりできる。島には8人まで滞在でき、楽しく交流して思い出をつくる。なお1つの島に気の合う仲間と8人まで一緒に暮らせる。

 コロナ禍による外出自粛によるストレスは大きい。バーチャルな世界にいつでも出掛けて自分の世界を好きに作れて、自然や移ろう季節を味わい、友だちとも交流できるこのゲームがはやるのは当然ともいえる。任天堂によれば、3月20日に発売してから3月末までの10日余りで、なんと世界で1177万本を売り上げたという。

 世界で楽しまれている証拠に、案内役の「しずえさん」の机にある茶色の飲み物の正体が分からず、「しずえさんが飲んだくれている」とネットで話題になった。実はその飲み物は日本人なら誰でも分かる麦茶。外国人は氷の入ったウイスキーに見えるらしい。

ステイホームで、オンライン対戦や交流できるゲームが好まれる

 前回、オンラインで飲み会を楽しむオンライン飲み会を紹介した。「ステイホーム」「外出自粛」の攻略のキーワードは、IT機器とネットワークによる「オンライン」だ。

 モータースポーツ好きの筆者は、毎年F1やインディなどのカーレースが楽しみだが、コロナ禍でモータースポーツも取りやめ状態。F1第1戦オーストラリアGPが中止になった際、急きょ、有志によりレースゲームでのオンライン対戦がリアルタイム配信され、対応の早さに驚いた。以来、バーチャルなレースは定期的に行われ、往年の名ドライバーたちの対戦など、普段なら実現しない勝負も楽しめる。

 コロナ禍が落ち着きつつある現在は、リアルなレースも開催されはじめた。先日のル・マン24時間レースは9月に延期されるも、本来の期日である6月13~14日にバーチャルで行われた。世界中からリモートで、しかも24時間という長い時間、本物そっくりのゲームで全世界のファンを楽しませる思いと努力には頭が下がる。

 あつ森のほかにも、4人のサバイバーが1人の殺人鬼から逃げ回るバーチャル鬼ごっこゲーム「デッドバイデイライト」(PlayStation 4、Xbox One、Windows、Nintendo Switch)が大盛り上がり中。これもコロナ禍で自由に遊び回れない“オトナごころ”を大いに刺激しているのかもしれない。

オンラインならオフィスも不要に。コロナ禍で培った知恵を生かせ

 コロナ禍でテレワークやオンライン会議を余儀なくされた我々だが、逆にそのメリットも実感でき、今後に生かすよすがにもなっている。コロナ禍が収束しても、何らかの形でテレワークやオンライン会議を続ける意向を、多くの企業が示した。

 先日開かれた世界デジタルサミット2020で、ビデオ会議サービス「Zoom」を運営する米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズのエリック・ユアンCEOは、「ビデオ会議でオフィスは不要になる」と述べた。オンラインなら、リアルな距離を超え世界中から優秀な人材を採用できる。通勤がなくなれば環境の良い郊外に住める。今後ビジネスの在り方は変わっていくだろう。

 暮らしの領域でも、スマホ1つで注文できて翌日には届く通販や、旬のものおいしいものを取り寄せる楽しみを覚えた人も多い。デリバリーやテークアウトを利用し、オンデマンドビデオやYouTubeを楽しんだ経験は、今後もライフスタイルとして定着するだろう。

あつ森やるにはハードやソフトが必要だが、無料でできるスマホ版も

 ところで、あつ森をプレーするにはハードとソフトが必要で、しかもNintendo Switch本体が品薄なのもあり、なかなかハードルが高い。だがスマホ(Android、iOS)用ゲームアプリ「どうぶつの森ポケットキャンプ」なら、基本的に無料で楽しめる。

 ポケットキャンプは、自然豊かなキャンプ場の管理人として、どうぶつたちの集まるにぎやかなキャンプ場を作る。どうぶつたちのお願いを聞いたり、材料を集めて家具を発注したりし、自分好みのキャンプ場にしていく。魚釣りや昆虫採集、花を育てるもよし、友だちのキャンプ場を訪れるもよし。“ポケット”サイズなので規模は小さいが、エッセンスは十分味わえる。筆者もちょっとした時間にプレーしている。

 ゲームをプレーしなくても、YouTubeでゲームプレーの配信や過去動画を見て楽しむのも一興だ。特に有名人のリアルタイム配信がお薦め。コメントで実況しながらみんなで楽しめる。あつ森なら、サバンナの高橋さん、ダイアンの津田さん、すゑひろがりず、「デッドバイデイライト」なら品川祐さん、狩野英孝さんのチャンネルがお薦めだ。

 「オンライン」をキーワードにピンチをチャンスに変え、世知辛い時代を前向きに乗り切ろう。

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執筆=青木 恵美

執筆=青木 恵美

長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、日経トレンディネットなど。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、2008年より10年にわたって長期連載した人気コラム(現在でもバックナンバーあり)。日経パソコン、日経PC21、日本経済新聞などに多く執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、日経パソコンに「ちょっと気になるITアラカルト」を好評連載中。

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