新規事業に挑戦!(第6回)

商品、顧客、販売方法を「ズラし」て事業を再生

2016.09.12

クリップについて

前回は、プロフィット・ラボラトリーが考える基本的なコンセプトと「ズラし」の戦略について紹介した。第2回は、飲食店での事例を通じて売り上げが伸びた事例について、具体的な施策を解説する。

プロフィット・ラボラトリー(企業をプロデュースする事業)第2回

 もう1つの事例は「フレンチバル&レストラン ジェイズ」です。これは2013年にプロフィット・ラボラトリーが買収し経営しているレストランです。同社がプロデュースを請け負う前、商品はフレンチのコースで、顧客は一般客、販売方法はウェブや看板でした。

本格フレンチの敷居を下げる

 この案件では、商品、顧客、販売方法、全てをずらしました。まず商品をテークアウトの宅配弁当に、次に顧客を一般客からレストラン周辺の法人顧客に、そして販売方法を周辺オフィスへの飛び込み営業やファクスDMにずらしたのだそうです。コンセプトは、「フレンチレストランが作るオフィス向けの宅配弁当を500円でお楽しみいただけます」です。

 通常の弁当店の弁当よりも、フレンチレストランが作る弁当には特別感があり、月に1万2000~1万3000個ほど売れて、年間で6000万円ほど売り上げが上乗せになったそうです。

 ジェイズでは、ディナーの戦略も変えました。

 「リーズナブルなお店ではあったのですが、フレンチのコースというとどうしても敷居が高く、立地も地下1階で、一般客を集客しづらい状況でした。そこで商品を通常のフレンチのコースからフレンチの食べ放題にずらしました。

 これは珍しいということで、メディアにもたくさん取り上げられました。1カ月で予約が1000件くらい入り、1カ月先まで予約が一杯になりました。売り上げは130%ほどアップ。月に約400万円だった売り上げは500万~600万円になったのです。コンセプトは、『フレンチをおなか一杯気兼ねなくお楽しみいただけます』です。女性客にも非常に好評でした」と平川社長は説明します。

 同社ではこのように、ずらす戦略によって、新しい販路開拓や新規顧客の創出をしています。

飲食店を法人に向けて営業する「満席FAX」サービス… 続きを読む

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執筆=森部 好樹

執筆=森部 好樹

1948年佐賀県生まれ。東京大学を卒業後、旧日本興業銀行に入行。香港支店副支店長などを経て興銀証券へ出向。ビックカメラで取締役を務め、2002年、格安メガネチェーン「オンデーズ」を設立し社長に。2007年共同広告社に移り、2008年同社社長に就任。2013年に退社して独立し、顧問業を専門とする会社、ロッキングホースを創業。現在代表取締役。

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