技術TODAY(第4回)

バイタルデータで心や体の状態が見える

2017.02.27

クリップについて

 このところIT分野で、バイタルデータ(生体情報)が大きなテーマになっている。さまざまな人体の情報をどのような形で活用できるのか、最新動向を紹介しよう。

多分野に広がるバイタルデータ活用

 バイタルデータとは脈拍、血圧、体温など、人体から取得できるさまざまな情報のこと。この言葉は、人間が生きていることを示す値である「バイタルサイン(生命兆候)」をデータ化したものという意味だ。これまで主に医療分野で用いられてきた。

 データを継続的に取得・記録するためには専用装置が必要だ。導入のハードルが高いために一般にはなじみの薄い言葉であったが、最近ではセンサー技術などテクノロジーの進歩によって、比較的簡単に入手できるものになった。

 バイタルデータを医療以外にも活用しようとする動きが加速している。例えばスポーツの分野では、これまで「動きがいい様子」「疲れている感じ」のように漠然とした判断しかできなかった体の状態が、バイタルデータの分析により具体的に数値で把握できるようになりつつある。

スマート光フットサルの専用ウエア

スマート光フットサルの専用ウエア

 スポーツ分野では、以前からオリンピック代表やプロ選手の育成にバイタルデータが使われてきた。より身近にバイタルデータを活用しようとする取り組みが進められている。「スマート光フットサル」は、フットサルでのバイタルデータを可視化する試みだ。大阪市のショッピングモール内にあるフットサルコートで2016年1月から6月まで実施されたイベントでは、NTT西日本、東急スポーツオアシス、ゴールドウインの3社が協力してバイタルデータを活用した。

 プレーヤーが着用する専用ウエア「C3fit IN-pulse(シースリーフィットインパルス)」には東レとNTTが共同開発した「機能素材hitoe®(ヒトエ)」が採用されている。ウエアの内側に付けられたhitoe®が電極となり、体から発生する微弱な電流をキャッチして心電波形を取得する。また、データ転送用の「hitoeトランスミッター01」に搭載された3軸加速度センサーにより、運動量も取得できる。集められたデータは、専用の解析サーバーに蓄積され、解析された結果が会場内の大型モニターにリアルタイムで表示されることで、各プレーヤーの状況が分かる。

「ハッスル指数」で頑張り度合いを可視化… 続きを読む

続きを読むにはログインが必要です。
まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

SID : 00093004

執筆=林 達哉

執筆=林 達哉

あわせて読みたい記事

連載記事≪技術TODAY≫

PAGE TOP

閉じる
会員登録(無料) ここでしか読めないオリジナル記事が満載
閉じる