顧客対応でファンを増やす(第9回)

キャッシュレス・消費者還元事業で商機をつかむ

2019.05.15

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 このところ連日のように報じられている「キャッシュレス決済」関連のニュース。諸外国と比べ遅れている“現金を使わない決済”の普及を進めるため、文字通り官民挙げての取り組みが加速している。政府は2025年までにキャッシュレス決済の比率を40%にする目標を掲げる。金融サービスを提供する企業も、さまざまな決済方法を提案・運用中だ。

2018年には、大規模なキャッシュバックを実施した新しいサービスや、訪日外国人客向けのQRコード決済対応が話題になった。2019年は、経産省が10月から開始予定の「キャッシュレス・消費者還元事業」に注目が集まる。

 この事業は、消費税対策として消費を刺激するだけが目的ではない。事業者のキャッシュレス決済導入を支援する施策でもある。世界的な潮流のキャッシュレス決済拡大に向けた、政府の強い意気込みが感じられる。

 経済産業省が2018年4月に公表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、2015年の日本のキャッシュレス決済比率は18.4%。世界的には、韓国の89.1%を筆頭に50%超えが珍しくない中、非常に低い。消費者にとってキャッシュレス決済は、現金を持ち歩かずに支払いができる利便性に加え、場合によってはポイントサービスが受けられるメリットがある。国の後押しもある。今後、日本でも急激に伸びる可能性は大いに期待できる。

 商品を販売したり、サービスを提供したりする事業者の側はどう対応すべきか。キャッシュレス決済比率が少なかったこれまでは、事業者が導入に二の足を踏むケースもあった。経済産業省が委託調査を行い、2017年に公表した「観光地におけるキャッシュレス決済の普及状況に関する実態調査」によると、観光地の店舗がクレジットカード決済を導入しない理由として最も多かったのは、「決済手数料が高い」(42.1%)で、2番目が「導入のメリットが感じられない」(35.7%)だった。

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SID : 00095009

執筆=林 達哉

執筆=林 達哉

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