大規模セキュリティー施策(第4回)

閉域網なしでパブリッククラウドは使えない?

2017.11.01

クリップについて

 今、企業や団体の基幹系業務システムが、次々とパブリッククラウドへと移し替えられている。その最大の理由は、パブリッククラウドなら「いつでも」「使いたいだけ」のシステム資源を柔軟かつ迅速に利用できるということ。併せて、高速でより安全なネットワークの存在もビジネス分野でのパブリッククラウド活用を進める重要な要因となっている。

基幹系では通信品質と安全性が必須

 Webのようなデータ照会を目的とした情報系と違って、基幹系システムではアプリケーションによってはレスポンスのスピードが求められ、かつ、そのデータを絶対に外部に漏らさないセキュリティが求められる。動画配信のような業務システムでは映像・音声信号の遅れが少ないことも絶対条件だ。

 しかし、インターネットは、小分けしたデータを“オープンな”回線網を使って転送するのが基本の仕組み。これではビジネスでのパブリッククラウド活用には不安が残る。そこで、代わりに閉域網サービスや専用線サービスを選ぶ企業が増えているのだ。閉域網や専用線ならデータの転送経路が確保され、転送遅延が起きにくい。経路の途中で盗み見される事態も防げる。また、閉域網サービスには「帯域確保型」と呼ばれるメニューも用意される。これは、混雑などのネットワーク環境の変化にかかわらず、常に一定の帯域でデータを転送できるものだ。

 複数のパブリッククラウドを活用する場合は、企業・団体からパブリッククラウドまでをどのように接続するかについても検討を要する。最も簡単なのは、パブリッククラウドごとに閉域網サービスを用意することだ。ただし、運用管理の手間は増える。回線コストもそれだけ膨らむ。

 そこでお勧めできるのが、大手通信事業者が提供している「マルチクラウド接続に対応した閉域網サービス」だ。このつなぎ方なら、必要な閉域網サービスはパブリッククラウドの数だけ用意する必要はない。事業者が提供する閉域網サービスを利用するだけで、それぞれのパブリッククラウドへの切り替えを事業者の設備内で行われる仕組みが利用可能となる。どのパブリッククラウドと接続できるかは、通信事業者によって多少異なる。

大手通信事業者の閉域網サービスなら安心だ… 続きを読む

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執筆=山口 学

執筆=山口 学

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