中高年の仕事力を維持するヘルスケア(第10回)一念発起し運動すると失敗する中高年

ヘルスケア

公開日:2018.04.20

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 中高年になると、階段の上り下りや、ちょっと走ると体力の衰えを実感する機会が増えてきます。衰えた原因の1つには、運動不足による筋力の低下が考えられます。このような体力の衰えが続くと、50~60歳代に差し掛かった頃に、筋肉や骨、関節などの運動器が機能障害を起こす可能性が高いといわれています。

 この機能障害が進むと歩行や立ち上がりなどが困難となり、ついには寝たきりとなり日常生活にも介護が必要となります。

 このような運動器の機能障害から始まり、寝たきりとなる状態を「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」といいます。この概念は、2007年に日本整形外科学会が提唱し、予防の啓発を行っています。

 しかし、ロコモティブシンドロームの予防で「運動をしなければ」と、若い頃の感覚で動き始めてしまうと、かえって筋肉や関節、心肺器官などを痛めてしまう危険があります。まずは中高年である現在の体力にふさわしい運動から始めることが大切なのです。本記事では、運動不足となっている中高年に適した運動の始め方について紹介します。

体力に自信がある人ほど、要注意

 十数年近く運動らしいことをしてこなかった中高年が、一念発起して運動を始めるという場合は注意が必要となります。心肺機能や筋力、柔軟性、バランス感覚などが、運動不足だけでなく年齢も影響しているからです。そのような状態で若かったときと同じ感覚でいきなりハードな運動をすると、かえって体を痛めてしまいます。特に若い頃はスポーツで体を鍛えた人ほど、このような傾向が強いそうです。

 いきなりハードな運動をすると、筋力が低下しているので筋肉痛や腰痛、捻挫などを起こしやすくなっており、骨折もあり得るそうです。また関節の柔軟性が失われているため、関節やじん帯、腱(けん)などが急激な運動に耐えきれない危険性もあります。心肺機能も低下しているため、動悸(どうき)や息切れが起きやすく、動脈硬化がある場合には心臓疾患を引き起こす可能性もあるといいます。

中高年に適した運動とは…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=地蔵重樹

フリーライター。ニュースサイトやオウンドメディアなどのWebコンテンツや、書籍のライティングを行う。

【T】

あわせて読みたい記事

  • システム構築のための調整力向上講座(第26回)

    チームの心の健康を保つためにストレスを理解する

    コミュニケーション

    2017.11.09

  • 疲れ解消★カンタン!アンチエイジング(第19回)

    「冬バテ」による疲労や不調を防ぐ生活習慣

    ヘルスケア

    2017.01.06

  • 人生を輝かせる山登りのススメ(第7回)

    泉質別に楽しむ山の温泉

    スポーツ

    2016.01.25

  • 中小企業のトレンド(第13回)

    ここまで来た! 中堅・中小企業の健康経営

    時事潮流 ヘルスケア

    2016.07.29

  • 弁護士が語る!経営者が知っておきたい法律の話(第6回)

    「会社でうつ病になりました」と言われないために

    法・制度対応 ヘルスケア

    2015.08.12

  • ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」(第15回)

    スコアも翌日の仕事も絶好調にするゴルフ~身体編~

    スポーツ

    2016.10.25

「ヘルスケア」人気記事ランキング

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

人気
  • 新着記事

配信期間

配信期間:2023年9月15日(金)~2024年8月30日(金)

セキュリティ関連

【経済産業省サイバーセキュリティ課登壇】 サイバー攻撃に対して中小企業が取るべき対策とは