ITで働き方を変える(第3回)

クラウドカメラ、いろいろ遠隔監視

2020.02.19

クリップについて

 店舗やオフィスで「カメラで映像を記録できれば便利なのに」と思うシーンは少なくない。店頭の状況確認から防犯対策、従業員の不正への対応まで、多様な活用法がある。遠隔地から簡単にリアルタイムで状況を確認したり、何か起きた場合でも遡って映像をチェックできたりすれば、使い勝手はさらに高まる。

 NTT西日本が2019年末に提供を開始した「クラウド型カメラとれ~る」は、店舗やオフィス、倉庫などで手軽に導入できるクラウド型カメラサービスだ。「サービス」として提供するので、レジ回りに置くなど、設置工事が必要ない場合、初期費用なしに利用を開始することも可能だ。

 IoT (モノのインターネット)の世界では、自社で設備を購入・設置するオンプレミスから、クラウドサービスを活用する形態への変化が急速に進む。政府もクラウドファーストを掲げる。映像のリアルタイム監視や記録を実現するソリューションも、クラウドを利用したサービスが提供されている。

防犯から災害対応までクラウドのメリットを生かす

 カメラをクラウド型のサービスで導入するメリットは、多岐にわたる。NTT西日本のクラウド型カメラとれ~るは、文字通りクラウド型のサービスだ。インターネット回線さえあれば、管理用のディスプレーやビデオレコーダーを設置するスペースも不要だ。映像データはクラウド上のストレージに記録される。パソコンやタブレット、スマートフォンなどからインターネットに接続し、場所を問わずに確認できる。センサーとしてカメラが得た映像データを、インターネット経由でクラウドに収集すると考えれば、一種のIoTソリューションともいえる。

 映像データは、クラウド上にある。だからサービスに契約している利用者は、場所を問わずにそのデータを確認できる。インターネット環境があれば、パソコン、スマートフォンなど、確認する端末の種類を選ばないのは前述した通りだ。さらにクラウド上に映像データが保存されるので、店舗やオフィスで万が一のトラブルが発生したときにも、映像データがより安全に残る。

 例えば、店舗が犯罪者に襲われて監視カメラやビデオレコーダーを、破壊されたり持ち出されたりした。こんな場合でも、クラウドカメラならば映像データは別の場所にあるから守られる。火災、水害、地震などの自然災害に遭っても、状況を確認する映像データはクラウド側にあるから消える可能性はほとんどない。さらに災害時に倉庫や休業中の店舗などに、実際に駆け付けなくても、別の安全な場所からリアルタイムに状況を確認する利用法もある。

トラブル時のメール通知からPOSレジ連携まで多彩な機能を提供

 クラウド型カメラとれ~るは、複数の拠点の映像情報を経営者や本部組織がまとめて管理する場合にも効果を発揮する。パソコンやタブレット、スマートフォンなどからインターネットに接続し、クラウドカメラの専用ページにログインすれば、各拠点の映像を閲覧できる。複数台のカメラ映像を設置場所に関係なく一覧で表示できるため、多拠点の管理も簡単になる。

 基本機能として、映像の閲覧に加えてカメラ死活監視機能を提供する。いざというときにカメラが起動しておらず、映像が記録されなかったという運用上のリスクが回避される。

 さらに、通知機能やエリアアラート機能が、使い勝手を高める。遠隔地に設置したカメラについて、特定の条件に合致した場合に、指定したメールアドレスにメール通知をしてくれる機能だ。通知機能では、あらかじめ設定しておくと、通信の切断が発生した場合に、すぐにメールで知らせてくれる。事件や災害などのトラブルで、クラウドカメラが有効に機能しなくなったのが遠隔で分かり、迅速に現地へ連絡を取る対応が可能になる。また、エリアアラート機能は、特定のエリアを指定して動体を検知すると、メールで通知される。業務時間外の倉庫などで、何かが動いたときに通知する使い方もできる。人手による常時監視をしなくても、異常を検知してくれるのだ。

 有償のオプション機能として、クラウド型カメラとれ~るにはPOSレジと連携できる「POSレジ連携オプション」も用意される。スマートPOSレジの「ユビレジ」(提供元:ユビレジ)、「スマレジ」(提供元:スマレジ)と連携する。レジで会計をした前後の映像を切り出して保存し、POS情報とひも付け、検索や閲覧が可能になる。会計の前後30秒、合計1分の映像がPOSレジのデータと連携して読み出せる。レジ回りでのトラブルが発生した際、状況を後から確認できる点が店舗経営には心強い。

●レジ連携オプションのサービス構成

2種類のコース。豊富なカメラのラインアップ

 クラウド型カメラとれ~るは、低廉な料金で利用できるのも大きな魅力といえる。料金プランは2つのコースを用意する。1つはカメラのレンタル利用代金を含む「レンタル型」、もう1つはカメラをユーザー側で用意する「お客さま用意型」である。

 レンタル型では、NTT西日本が指定したカメラ「QBIC CC-2L(SF)」(ELMO製)をレンタルして利用する。月額料金は、クラウドに録画データを保存する期間によりプランが分かれ、最も低料金の30日のプランでカメラ1台当たり月額4180円(税込)と手ごろだ。これにはカメラのレンタル代金まで含まれるので、クラウドに接続するインターネット回線さえあれば、それだけで遠隔監視が可能になる。

 お客さま用意型は、カメラをユーザーが用意して利用する。そのため、料金はさらに低廉となる。30日プランでカメラ1台当たり月額2750円(税込)だ。カメラはNTT西日本の指定の機種を利用するのが前提となるものの、サービス開始時点で9種類と豊富なカメラのバリエーションが用意される。暗闇での撮影や屋外設置にも対応する。

レンタル型は、まさにIT系クラウドサービスと同じように月額費用だけで利用できる(※)。「カメラがあったら」と感じることがあれば、ぜひ「サービス」として気軽に導入を検討してはいかがだろうか。

※設置工事費は別途必要

SID : 00127003

執筆=岩元 直久

執筆=岩元 直久

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