トレンドワードから効率化を読む(第11回)テレビ会議・Web会議の違いとは?

遠隔会議 IT・テクノロジー

公開日:2020.09.25

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 業務効率化やテレワークで利用されるテレビ会議・Web会議ですが、両者の違いをご存じでしょうか。どちらも会議システムで似ているようですが、それぞれを最大限に活用するには、両者の違いをしっかりと理解しておくべきといえます。

 そこで今回は、テレビ会議とWeb会議の違いや、それぞれのメリット・デメリット、導入する際のチェックポイントについて解説していきます。

テレビ会議とWeb会議の一般的な違いとは

 テレビ会議とWeb会議は、リモートで会議を行う会議システムです。それぞれ専用機器の有無や利用場所に違いがあります。まずは、両者の概要から見ていきましょう。

<テレビ会議とは>
 テレビ会議は別名「ビデオ会議」とも呼ばれる会議システムの一種です。テレビ会議を利用する際には、専用のモニターやカメラ、音声機材が必要で、主に会議室を使って遠隔地と多人数同士で会議を行うのに利用します。

 音声や映像通信で複数の拠点をつなぎ、離れた場所でありながら同じ場所で話している雰囲気で会議ができる点が特徴です。

<Web会議とは>
 Web会議は専用機器が不要で、パソコンやスマートフォンなどを使用して会議を行う会議システムです。インターネットに接続したデバイスさえあれば実施でき、オフィスだけでなく自宅や外出先からでも利用できます。

 Web会議システムでは音声や映像でつなぐだけでなく、チャット機能や資料共有機能が利用できます。会議だけでなく幅広い用途に活用できる特徴を持ちます。

<テレビ会議とWeb会議は似て非なるもの>
 テレビ会議とWeb会議は、それぞれリモートで会議を行うものですが、その仕組みは明確に異なります。両者の違いを簡単にまとめました。

 テレビ会議はリモートでの会議により特化した会議システムですが、Web会議は会議だけでなく、さまざまな用途に利用できる点が大きな違いといえるでしょう。

テレビ会議、Web会議それぞれのメリット・デメリット

 テレビ会議とWeb会議は明確に異なるものであり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。導入を検討する際には違いだけでなく、これらも把握しておかなければなりません。両者のメリット・デメリットを紹介しますので、1つずつ見ていきましょう。

<テレビ会議のメリット・デメリット>
 テレビ会議のメリット・デメリットとしては、次のものが挙げられます。

 テレビ会議は専用機器を利用するため、映像が鮮明で通信も安定しているため、大人数同士でのリモート会議に適します。また、ピア・ツー・ピアでの接続のため、安全性が高い点も特徴です。ただし、専用機器の用意など初期費用が高く、会議用途以外に利用できないデメリットも存在します。

 テレビ会議を選択する場合は、「大人数同士で鮮明な映像で会議を行いたい」要望がある際に選択するとよいでしょう。

<Web会議のメリット・デメリット>
 Web会議のメリット・デメリットとしては、次のものが挙げられます。

 Web会議はネット環境さえあれば利用でき、多種多様な用途に向いているためテレワークなどで活用されます。また、パソコンやスマートフォンを使って接続するため、資料データの共有やチャット機能が使えるなど、機能面も充実している点が特徴です。ただし、インターネットを通じたサーバー・クライアント方式であるため、通信が安定しない場合があり、テレビ会議と比べると安全性が低い点がデメリットとして挙げられます。

 Web会議を選択する場合は、「手軽に会議をはじめとしたリモートコミュニケーションを図りたい」要望がある際に選択するとよいでしょう。

テレビ会議、Web会議を導入する際のチェックポイント

 テレビ会議とWeb会議のどちらを導入するべきか迷った際に、チェックするべきポイントについて解説します。

(1)会議の参加人数
 テレビ会議とWeb会議は対応できる会議の参加人数が異なります。参加人数が多い場合はテレビ会議がお薦めです。Web会議の場合は参加人数が多くなるほど通信が不安定になりやすく、10名未満のリモート会議などで利用するのがよいでしょう。

(2)導入コスト
 会議システムを導入するにあたり、初期費用やランニングコストは無視できない要素です。導入コストを抑えたい場合はWeb会議をお薦めします。Web会議は無料でも利用できるサービスが存在し、有料のWeb会議システムでもテレビ会議と比べれば安価に導入可能です。

(3)会議の場所の確保
 会議の場所を確保できる場合はテレビ会議、場所の確保ができない場合やどこからでも参加可能なリモートコミュニケーションを図りたい場合はWeb会議がおすすめです。テレビ会議の場合は専用機器を設置しなければならず、会議場所を確保する必要があります。一方、Web会議はパソコンやスマートフォンさえあれば利用でき、特定の会議場所を確保する必要がありません。

(4)利用機器
 鮮明な映像・音声で会議を行いたい場合は、専用の機器を利用するテレビ会議がお薦めです。反対に手軽なコミュニケーションが取れればよい場合は、専用機器を必要としないWeb会議をお薦めします。

よくある職場の困った!にはNTT西日本の「パソコンおまかせプラン」

 テレビ会議とWeb会議は、リモートで会議を実施する会議システムですが、似ているようで、仕組みや機能が明確に異なります。両者にメリット・デメリットが存在し、要望に合わせて選択することが重要です。

 選択の基準としては、次の点を参考にするとよいでしょう。

・大人数同士で鮮明な映像で会議を行いたい → テレビ会議
・手軽に会議をはじめとしたリモートコミュニケーションを図りたい → Web会議

 昨今、手軽に利用できるWeb会議が注目を集めています。緊急事態宣言の発令によって外出自粛の動きが活発化し、急きょテレワークの準備が必要になったケースもあったのではないでしょうか。テレワークのために導入したWeb会議システムにお悩みの方もいるでしょう。

 NTT西日本では、よくあるテレワークのお悩みに対応する「パソコンおまかせプラン(Microsoft365 Business Standardプランの場合)」をご用意しております。テレワークのお悩みとしては次のようなことが考えられます。

・スケジュールや資料を共有したい
・場所を選ばずに会社データにアクセスしたい

 パソコンおまかせプラン(Microsoft365 Business Standardプランの場合)は、これらのお悩みを解消が期待できるサービスです。テレワークは2019年4月に施行された働き方改革関連法でも推奨される働き方で、今後はさらに普及することが予想されます。テレワークの導入でお悩みの方は、ぜひ「パソコンおまかせプラン」にお任せください。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

執筆=太田 勇輔

ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト保有。インフラエンジニアとして、官公庁や銀行などのシステム更改をメインに10年従事した後、IT関連ライターとして活動中。プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどの解説記事を中心に執筆している。

【M】

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