IT化スモールスタート解説(第3回)

キャッシュレス決済を店舗で導入するメリットとは

2020.03.19

クリップについて

 テレビCMでも、頻繁に目にする機会が多くなったキャッシュレス決済。利用者は現金を持ち歩かなくても済むなどのメリットがありますが、店舗側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 今回は、店舗向けにキャッシュレス決済を導入するメリットやデメリットについて解説します。

キャッシュレス決済の基本

 はじめに、キャッシュレス決済の基本について解説します。キャッシュレス決済がどのようなものなのか、支払いタイミングの種類と合わせて見ていきましょう。

<キャッシュレス決済とは>

 キャッシュレス決済とは、名前の通り現金を使わない決済方法の呼称です。キャッシュレス決済の種類は以下のように複数存在します。

・クレジットカード
・デビットカード
・交通系ICカード
電子マネー
・QRコード決済(スマホ決済)
・バーコード決済(スマホ決済)

 クレジットカードやデビットカード、交通系ICカード、電子マネーは、随分前から存在していますが、最近ではスマホを用いたQRコード決済やバーコード決済が多く使われるようになってきました。

 QRコード決済やバーコード決済(以下QR・バーコード決済)は、スマホ決済と呼ばれることもあり、スマホに特定のアプリをインストールして利用します。

 なお、電子マネーとQR・バーコード決済は、同じようにスマホを利用することが多いため混同されがちですが、情報の読み取り方式が非接触型ICかQRコードやバーコードかの違いがあります。非接触型ICとは、端末にかざすだけで認証する仕組みになっているものです。QRコード決済やバーコード決済のように、特定の画面を出す必要がありません。

<キャッシュレス決済の支払いタイミング>

 キャッシュレス決済の支払いタイミングには、「前払い」「即時払い」「後払い」の3種類あります。

・前払い
 利用金額を事前にチャージして利用するものです。交通系ICカードや電子マネーの多くが該当します。

・即時払い
 銀行口座などにひも付いたカードでリアルタイムに口座から引き落とされ、現金払いと似たような使用感を得られます。デビットカードで使用する支払い方法です。

・後払い
 購入時ではなく、毎月決められた日にまとめて決済を行うものです。代表的なのはクレジットカードです。

 QR・バーコード決済は、サービスを提供する会社によって支払いタイミングが異なります。サービスを提供する会社によっては、支払いタイミングを任意に設定できるものもあるため、利用者が望む支払いタイミングが選択可能です。

キャッシュレス決済を導入するメリット

 店舗がキャッシュレス決済を導入するメリットは、大きく4つ挙げられます。それぞれのメリットについて、1つずつ確認していきましょう。

1.現金にまつわる業務を簡略化できる
 最も大きなメリットは、現金にまつわる業務を簡略化できるところでしょう。現金の受け渡しがなくなり、会計やレジ締め作業が簡略化されます。時間の節約ができ、空いた時間に別の業務をしたり、人件費の削減につなげられたりする場合があります。

2.会計のミスが減る
 現金決済の場合は、受け取る金額が不足していたり、お釣りの額を間違えたりする可能性があります。しかし、キャッシュレス決済は現金の受け渡しがなく、会計のミスを減らせます。

 また、従業員が現金を扱う心理的な負担を軽減させる効果も期待できるでしょう。現金の盗難についても心配する必要がありません。

3.売り上げや在庫管理がしやすくなる
 会計内容はすべてデータ化されるため、売り上げや在庫確認が容易になります。データを活用することで、事業戦略の展開にも生かしやすくなります。

 近年では、購買データなどから顧客動向をつかみ、事業拡大に利用する例も多く見られます。店舗の改善点が明確になり、新規店舗の展開に役立てられるなど、幅広い活用が期待できます。

4.集客を期待できる
 2019年10月の消費税増税に伴い、政府によるキャッシュレス・ポイント還元事業が行われています。キャッシュレス・ポイント還元の対象店舗となれば、ポイント還元を利用したいユーザーを呼び込める可能性があります。

 さらに、海外ではキャッシュレス化が日本よりも進んでいるため、訪日外国人の獲得につながる効果も期待できます。

キャッシュレス決済を導入するときの注意点

 店舗がキャッシュレス決済を導入するときには、注意点についても把握しておく必要があります。ここでは、導入するときの注意点について1つずつ見ていきましょう。

<コストが発生する>

 店舗でキャッシュレス決済を利用するには、専用端末の用意が必要な場合もあります。また、決済時にキャッシュレス決済事業者へ支払う手数料も発生し、初期コストとランニングコストについて考えておかなければなりません。

 なお、キャッシュレス決済事業者へ支払う手数料は事業者ごとに異なります。3〜5%程度が一般的です。事業者ごとにキャンペーンを展開したり、キャッシュレス・ポイント還元事業で端末導入費や手数料を補助する取り組みが行われていたりします。ぜひ確認してみてください。

<システムトラブル>

 現金決済時と違い、システムトラブルによって会計ができなくなるリスクがあります。特にQR・バーコード決済は普及し始めから日が浅いため、思いも寄らないトラブルに巻き込まれる可能性がゼロとは言い切れません。

 しかし、キャッシュレス決済のシステムトラブルは、比較的簡単に解決できるものが多いといわれています。トラブル時のマニュアルを事前に用意するなどして、万一の場合に備えておくことが大切です。

<セキュリティ面>

 現金と異なり、キャッシュレス決済におけるお金の流れは、直接目にできません。そのため、知らないうちに不正利用された事例も数多くあります。特に、始まってから日が浅いQR・バーコード決済はより注意が必要です。スマホに表示したQRコードやバーコードを肩越しに写真に収め、不正利用された例も報告されています。

 店舗側は、セキュリティ対策をしっかりと行っているサービスを利用し、消費者の情報を守る意識を持ちましょう。

注意点に対応し、キャッシュレス決済を導入しよう

 キャッシュレス化は世界規模で進んでおり、先進諸国の中で日本は導入が遅れています。今後、日本のキャッシュレス決済は、世界に追いつくべく急速に広がることが予想されます。

 キャッシュレス決済には、今回紹介したような注意すべき点もありますが、それを上回る多くのメリットがあります。店舗を経営する上で、キャッシュレス決済の導入は避けて通れないものになるかもしれません。店舗経営者の方は、ぜひ導入を検討してみてください。

 NTT西日本が提供する「フレッツ・スマートペイ QRコード決済プラン」では、キャッシュレス決済用の専用端末を用意する必要がなく、お手持ちのスマートフォン・タブレットで利用できます。さらに、中国での利用者数が多いAliPay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)に対応しています。

 キャッシュレス決済の導入に際して、「導入コストを抑えたい」「中国人観光客などのQRコード決済ニーズに応えたい」と考える店舗経営者の方に向いているサービスです。

 フレッツ・スマートペイを利用し消費者還元事業者登録によって、決済手数料を抑えることも可能です。フレッツ光などをご利用中の店舗で、キャッシュレス決済の導入を考えている場合は、お気軽にお問い合わせください。

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執筆=太田 勇輔

執筆=太田 勇輔

ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト保有。インフラエンジニアとして、官公庁や銀行などのシステム更改をメインに10年従事した後、IT関連ライターとして活動中。プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどの解説記事を中心に執筆している。

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