まるっとサービスナビゲーション(第1回)

AIで業務を棚卸し「働き方みえ~る」まとめ

2020.09.30

クリップについて

 NTT西日本の「おまかせAI 働き方みえ~る」をご存じだろうか。最近パソコンでの業務が多くなり、個業化が進んでいる。誰がどれくらいの業務をどれくらいのスピードでこなしているかが分かりにくくなった。働き方みえ~るは、こんな「比較しにくい」「数値化できない」といわれるパソコン業務を、AIを使って視える化してくれるサービスだ。AIというと一部の大企業が使うものだと考えがちだがそうではない。パソコン1台当たりわずか数千円というかなりの低コストで運用が実現する。

非効率は個人では気付けない。パソコン作業を視える化するサービス

 自動化できる定型業務の切り出しは簡単ではない。アウトプットが同じでも、個々のやり方は異なる。また、何人かの社員が重複する作業をしている場合もある。社員の作業内容をふかんして把握しなければ“一本化”すらできない。おまかせAI 働き方みえ~るは、社内で蓄積されたパソコンの操作ログから、多様な仕事の手順を把握しAIを活用して分析。その分析結果をレポート化する。

 おまかせAI 働き方みえ~るは、作業内容の繰り返しや重複を記録する。分析レポートでは、操作ログから明らかになった作業の手順を示すフロー図が表示される。「この作業はRPAで○○時間短縮可能」「この作業は重複しているので○○時間削減可能」というように、実際の所要時間を基に業務効率化の効果測定が行える。

類似する「視える化サービス」

 業務を視える化するサービスはおまかせAI 働き方みえ~る以外にもある。

・テンダが提供する「D-Analyzer」
視える化のコスト増大に悩む企業に向けたプラットホーム。本サービスはログ収集と分析をトータルで提供する。

・NECソリューションイノベータの「NEC 働き方見える化サービス Plus」
作業にかかった時間をグラフ表示したり、既存勤怠システムと連携したりして業務の視える化を支援する。

効果を得るには、定期的な分析による継続的な改善を

 おまかせAI 働き方みえ~るの使用は1年以上となっている。継続的にログを分析して、より正確な業務の実態把握を推奨する。例えば、RPA導入後も継続的に分析を行えば、ロボットが有効に活用されているか、どのような導入効果が得られたかを数字で把握できるからだ。

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AIで非効率な仕事を見える化
この記事では、おまかせAI 働き方みえ~るのサービスとしての概要が解説される。パソコン業務の“視える化サービス”類似商品も検討できる。

おまかせAI 働き方みえ~るのケーススタディー

 次に、おまかせAI 働き方みえ~るを使った具体的な取り組みをケーススタディーとして紹介しよう。

【CASE1】非効率な業務プロセスが浮き彫りになった例
・作業担当者のログを分析した結果、パソコン作業時間の約3割が「ファイル検索」に費やされていた
・社員にヒアリングしたところ、情報流出を防ぐ理由からパソコンのデスクトップ画面にファイルを置くのが禁止されていた
・安全にデスクトップ画面を使えるように対策した上でルールの見直しを行った

【CASE2】日常的な業務も見直せば大幅な効率化が可能になる例
・AI分析の結果、資料印刷に毎月33時間、年400時間が使われていた
・ヒアリングしてみると、以前にも社員からタブレットによるペーパーレス化が提案されていたが当時は却下
・分析によってムダが数字として明らかになり、ペーパーレス導入の妥当性が改めて証明された

【CASE3】引き継ぎ作業をAIで分析し、できる部分から手分けして取り組んだ例
・定年退職を迎えるベテラン社員の業務引き継ぎが「本人でなければ分からない」ため困難と判明
・引き継ぐ側も数多くの業務を抱え、1人の社員がすべてを引き継ぐのは無理と判明
・ベテラン社員のパソコンログ分析結果から個別の作業をリスト化し、「自動処理化」「複数人数への引き継ぎ」に切り分けた

【CASE4】認識していなかった削除可能な業務が明らかになった例
・3カ所ある事業所のうち、1つの事業所だけ際立って生産性が低い状態が判明
・AI分析を行ったところ、会議資料作成に月30時間かかっていると分かった
・部長のオーダーが生産性を低下させていると判明
・本来1回のログインで業務システムにアクセスするはずが、システム設計上のミスで2回のログインが必要になっていた事実も顕在化

 オフィスの定型パソコン業務を自動処理するRPAは、これまで人がやっていたパソコン作業をソフトウエアロボットに担当させる。RPAなどのITツールを導入する前に各自の作業内容をAI分析し、「誰が、どんな作業を、どんなやり方で行っているのか」を確認すれば、業務を“効率化”する道筋が見えてくる

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業務を効率化するAI活用例
この記事では、おまかせAI 働き方みえ~るの取り組みをケーススタディー形式で紹介。どのような形で「視える化」が実現するかが学べる。

AIを使ったログ分析とはどんなものか

 RPAで自動化すべき作業を抽出するのは、非常に手間がかかる。おまかせAI 働き方みえ~るは、それを効率化するためのサービスとも捉えられる。ログ分析が実際どのように行われるかを解説したい。

 まずあぶり出すのは、パソコンで「繰り返し行われている業務」だ。繰り返し業務に費やしている時間が分かるように、おまかせAI 働き方みえ~るでは分析対象とした従業員のパソコンで行っている総業務時間を、「繰り返し作業」「PC作業時間」「PC作業をしていない時間」の3つに振り分ける。

 さらに「繰り返し作業」を詳細に分析し、作業の中で同じパターンがないかをAIで検出する。次に、検出した各パターンについて、現状の総作業時間を提示する。これはつまり自動化できる可能性のある時間になり、RPA導入の優先度をアドバイスする。優先度については、作業時間に加え作業フローも解析。RPAを導入する際の難易度も考慮する。

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業務分析にAIを活用。ハードル低い
この記事では、おまかせAI 働き方みえ~るのログ分析がどのようなものか、実際のレポート画面とともに紹介。同サービスの分析のインターフェース、使い勝手も理解できる。

おまかせAI 働き方みえ~るの導入事例

 それでは実際におまかせAI 働き方みえ~るを導入した企業が、どんな課題から導入決定に至り解決へと向かっていったかを紹介しよう。導入した企業は、従業員約50人の有限会社住友。大阪市の食品包装資材などの加工製品の製造販売会社だ。

 大阪市の住友では繁忙期と閑散期の差が大きい。商品の売れ行きが好調になると、素材や商品の在庫管理は複雑になる。人手不足でも新しいことへ挑戦するには、業務効率化・生産性向上の実現が是が非でも必要だった。

 そこで同社では、その前提となる働き方の見える化に取り組む。おまかせAI 働き方みえ~るを導入したのは、NTT西日本と30年の付き合いがあり、「何か新しいものができたら教えてほしい」と日ごろから頼んでいたからだ。NTT西日本の営業担当者からは、従業員がパソコンで何をしているか、今まで分からなかった業務内容が見えるようになるというものだった。

 社長は導入後最初のレポートを見て、従業員全員が真面目に仕事をしてくれているのがよく分かったという。次は分析したデータを業務改善に役立てていく。パソコンのログから分かった操作時間を短縮できないかから考えた。

 生産設備についても稼働実績が極端に少ないものがあるなど、実態が見えてきた。稼働状況に応じた工場内のレイアウト調整や、従業員の得意不得意を業務内容のマッチングに生かせるようになる。これまでは感覚的な判断が多かったが、根拠に基づいたジャッジが可能になった。

 「小ロット多品種生産のニーズが高まり、完全な自動化は難しい。結局、人間の能力を頼りにするしかない業務はたくさん残る。新しい人を雇っても戦力になるまで時間はかかる。だからこそ、時短につながる業務の効率化が欠かせない」と住友社長は期待を寄せる。

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“事業拡大”のために、働き方みえ~る導入
この記事では、おまかせAI 働き方みえ~るを導入した有限会社住友の社長インタビューを掲載。経営者目線で同サービスをどのように捉え活用しているか紹介している。

業務改善の「仕事の視える化」は成長への改善点が明らかになる

 おまかせAI 働き方みえ~るはパソコン業務の棚卸しのツールだが、あぶり出されたムダや定型業務は、RPAを使い自動化すればその解決につながる。だから、おまかせAI 働き方みえ~るでパソコン業務を洗い出したら、二の矢でRPAの自動化と合わせ解決に導きたい。両者をセットで考えるのがよいだろう。

 住友の事例を出すまでもなく、視える化作業は単なる業務効率化の前工程ではなく、ムダや非効率が明らかになり業務改善が行われれば、会社が成長しやすい形へ改善が行われたのと同義といえるようになる。

 NTT西日本の公式サイトのおまかせAI 働き方みえ~る紹介ページでは、働き方改革関連法案や業務効率化を進める解説動画とともに、ソリューションの提供機能や導入に際しての料金が記してある。導入を検討する場合はぜひ参考にしていただきたい。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

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執筆 = 日経BPコンサルティング

執筆 = 日経BPコンサルティング

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