ビジネスに生かす中国古典の言葉(第1回)

人の話に耳を傾ける、素直さと謙虚さが大切

2015.07.01

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「多く聞きてその善なる者をえら びてこれに従う」(『論語』)

 あなたは人の話をちゃんと聞いていますか。人間はとかく、自分のことを聞いてほしい、聞いてほしいと言いがちです。しかし、多くの人がそうだからこそ、できるビジネスパーソンになるには聞く耳を持たなければなりません。

 反面教師は、強い先入観や固定概念にとらわれて回りの言うことに耳をかさないというタイプ。裸一貫で身を起こし成功を収めた経営者や、バリバリ仕事をこなして部長や役員に駆け上がったようなビジネスパーソンに見受けられます。

 もちろん、こうした行動は実力と自信の表れでもあるのですが、行き過ぎると周囲が必要以上に気を使ってしまい、当人には耳触りの良い情報しか入ってこなくなります。これでは正しい判断もできず、ビジネスはうまく進みません。成果も上げられず、場合によっては失敗して損失を出してしまうことにもなりかねません。

 『論語』に「多く聞きてその善なる者を択(えら)びてこれに従う」という言葉があります。まず、前後の文章を含めて書き下し文と現代語訳をご紹介します。

いわく、けだし知らずしてこれをる者あらん。我はこれなきなり。多く聞きてその善なる者をえらびてこれに従い、多く見てこれをしるす。知の次ぎなり。

(訳)先生が言われた。「世の中には、十分な知識もなく、直観だけで素晴らしい見解を打ち出す者もいるであろう。だが、私の方法は違う。私は、なるべく多くの意見に耳を傾け、その中から、これぞというものを採用し、常に見聞を広げてそれを記憶にとどめるのである。これは最善の方法ではないにしても、次善の策とは言えるのではないか」
(『論語』述而篇)

松下幸之助も実践した周囲に学ぶ姿勢… 続きを読む

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