Biz Clip調査レポート(第21回)

企業の監視カメラ導入実態調査

2020.04.22

クリップについて

 企業における監視カメラの導入比率と用途、および満足度や不満な点について、2020年3月に実態調査を行った。調査は、日経BPコンサルティングのアンケートシステムにて、同社保有の調査モニター3613人を対象に実施した。

監視カメラ導入は4割

 業務または管理のために、監視カメラを「導入済み」と回答したのは41.3%。「未導入だが今後導入が決まっている」と「未導入だが今後導入を検討中」という前向きの回答が合わせて5.3%。「今のところ導入予定はない」は39.5%だった。監視カメラを検討中という企業はそれほど多くなく、使いたいと考える企業はすでに導入済みな傾向がある。検討すらしない企業は4割近くある。

【図1 監視カメラの導入状況(従業員規模別)】

 導入状況を従業員規模別に見ると、従業員規模が大きい企業ほど導入が進む傾向が見られた。1万人以上の企業では、58.5%が導入済みだ。従業員規模が小さくなるほど導入済み比率は少なくなるが、100~299人の規模でも46.9%は導入済みと回答している。しかし99人以下の企業では、その半分以下の20.2%まで下がる。監視カメラの導入に関しては、従業員100人以上と、それ以下でかなりの差が生じた。従業員99人以下では、「今のところ導入予定はない」という回答が65.5%で、約3分の2を占める。

 「導入していない」と答えた回答者に、その理由を聞いた結果(複数回答)では、圧倒的に多かったのは「必要性を感じない」(66.3%)だった。それに続いたのが「カメラの機器導入コストが高い」(18.6%)、「担当管理する人間がいない」(14.9%)、「映像データの保管や管理に手間やコストがかかる」(13.1%)といった、コストや手間の問題だった。

 一方、「故障が多そう」(1.0%)や「操作が難しく使いにくそう」(1.5%)といった、他のIT機器の場合には問題になりそうな回答は非常に少なかった。

【図2 導入しない理由(複数回答)】

導入の目的は「防犯」が圧倒的に多い

 導入の目的(複数回答)では、約9割が「防犯」と回答した。2番目が「入退室管理」(42.9%)、3番目が「防災」(30.8%)だった。現状の監視カメラの主な用途は、安全、安心の強化にあるのが分かる。ただ、「作業管理」(17.5%)、「分析(顧客導線、繁閑など)」(4.9%)、「計測・観測(河川など)」(4.4%)という回答のほか、その他においては、個人情報管理などの情報セキュリティ対策や、老人ホームなどの見守りが見られた。監視カメラの用途の広がりがうかがえる。

【図3 導入または導入予定の監視カメラの用途(複数回答)】

 最後に、監視カメラを導入済みの回答者に対して満足度を聞いてみた。「非常に満足」「満足」「どちらかというと満足」を合計すると85%を超えることから、監視カメラ導入の満足度は、かなり高いことが分かった。

【図4 監視カメラの満足度】

 満足度について、詳細な項目を設定して聞いた結果も同様の傾向だ。10項目中、「非常に満足」「満足」の合計値で最も高かったのが「カメラの存在による不正抑止力」(34.5%)。以下、「故障しにくさ」「セキュリティ管理(撮影データへの不正アクセスなど)」が続いた。

 「非常に満足」「満足」「どちらかというと満足」までを合わせた数字が80%を下回ったのは、「遠隔からの閲覧(クラウドなど)」「共有機能(データベースとの連携など)」の2項目だけだった。最も低かった「遠隔からの閲覧(クラウドなど)」でも、約7割が満足している。導入に当たっては、相対的に満足度が低い、遠隔からの閲覧機能や、データベースとの連携などの共有機能がチェックポイントになりそうだ。

【図5 監視カメラの個別項目の満足度】

<本調査について>
日経BPコンサルティングのアンケートシステムにて、同社モニター3613人を対象に2020年3月に調査

SID : 00014021

調査・執筆 = 日経BPコンサルティング

調査・執筆 = 日経BPコンサルティング

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