システム構築のための調整力向上講座(第17回)

部下を7つのタイプに分けてバックドラフトを回避

2017.02.09

クリップについて

 前回は、見積もりを実施する時点を例にメンバーをうまく動かすポイントを解説しました。プロジェクトでは見積もりを行い、スケジュールを立てると、その後は進捗をモニタリングしていく必要があります。今回はそうした段階でメンバーをコントロールする方法を説明します。そのポイントは、メンバーを7つのタイプに分けて対応を考えること。今回は、その中で4つのタイプを紹介し、次回残り3つのタイプを解説します。

注意しないとプロジェクトはバックドラフトで大惨事に

 現実のプロジェクトが見積もり通りに進んでいくことは、まずありません。そのため、途中のプロセスを注意深く見ていく必要があるのですが、実際、とても面倒です。プロジェクトリーダーは多忙なので、定例の進捗会議がいつのまにかとびとびになり、現状を把握し切れていないという状況になりがちです。

 ここで起こるのが「バックドラフト」状態です。バックドラフトとは、密閉された空間で火災が生じたときに起こる爆発現象をいいます。密閉されているので、燃焼するだけの十分な酸素がなく、火の勢いが衰えています。見た目には火は収まっているように見えます。この状況で窓やドアを開くと、酸素を含む空気が急速に吸い込まれて爆発を引き起こすのです。

 プロジェクトでも、あたかも火が収まっているかのように見えることがあります。メンバーの状況が閉じられていて見えず、どうなっているのかなとフタを開けてみると「全く進んでいない」「不具合だらけで、やり直す必要がある」という、手の施しようがない状況を初めて知ることになるのです(図1)。

 プロジェクトリーダーは、なんとしてもそんな状態に陥るのを回避しなければなりません。しかし、ガチガチに管理すればいいというものでもありません。人はそれぞれに「最もパフォーマンスを発揮できる距離感」を持っているからです。この距離感が近過ぎても、遠過ぎてもいけないのです。

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執筆=芝本 秀徳

執筆=芝本 秀徳プロセスデザインエージェント代表取締役

プロセスコンサルタント、戦略実行ファシリテーター。品質と納期が絶対の世界に身を置き、ソフトウエアベンダーにおいて大手自動車部品メーカー、大手エレクトロニクスメーカーのソフトウエア開発に携わる。現在は「人と組織の実行品質を高める」 ことを主眼に、PMO構築支援、ベンダーマネジメント支援、戦略構築からプロジェクトのモニタリング、実行までを一貫して支援するファシリテーション型コンサルティングを行う。

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