IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第61回)

オンライン飲み会、楽しい?楽しくない?

2020.06.12

クリップについて

 新型コロナウイルスの感染拡大防止による緊急事態宣言は解除されたものの、直後に東京アラートが発動するなど、今後また全国的に第二波第三波が来る可能性がある。

 “ステイホーム”で話題なのがオンライン飲み会だ。テレワークのオンライン会議や打ち合わせと同様に、友だちや気の合う仲間、離れた家族と、自宅からオンラインで一緒にお酒や会話を楽しむものだ。

 オンライン飲み会の一番の利点は、感染の恐れがなく安心して楽しめるところだ。さらに、ネット環境さえあれば、好きな時に好きな人とつながれる。遠く離れてなかなか会えない人とも語り合える。その他、時間を気にせずゆっくり飲める、往復の手間や時間が不要、好きな食べ物や飲み物をマイペースで楽しめ、お店に比べてリーズナブル、席順や座った位置にとらわれずに全員の顔を見て平等に話ができる、中抜けや途中参加が目立たない、と枚挙にいとまがない。

 一方で、否定的な意見もある。リアルさに欠ける、用意できる食べ物や飲み物が限られる、食べ物のシェアやお酌ができない、タイムラグや画質・音質が気になる、素顔や家の内情が見えて恥ずかしい、セキュリティが心配、など。ただし、「Zoom」や「LINE」なら割とすぐ使えるし、サービスの背景やエフェクト機能である程度カバーできる。

 オンライン飲み会は、実際やってみてその良さを認識できる面もある。コロナが収束しても、テレワークを続ける意向の企業も多い。ならば同様に、コロナ後も離れた友人や家族とのオンライン飲み会は続くかもしれない。

 オンライン飲み会に必要なものは3つ。カメラとマイクを内蔵したIT機器、インターネット環境、ビデオ会議またはビデオ通話アプリだ。IT機器はスマホでもOKだが、飲み会中は画面が分割表示されるので、タブレットやノートパソコンなど大きな画面の機器がオススメだ。

 インターネット環境は、ビデオ通話は通信量がかさむ。だから常時接続が必須だ。高速な光回線があればなおよい。ステイホームでインターネットの通信量が増加して、混み合う時間には動作が重かったり通信が途切れたりすることも。不都合が重なるときは、自宅の通信回線やプランを見直すのも手だ。

オンライン飲み会、どう行うのが正解?

 飲み会に使うサービスは、ビジネスパーソンならテレワークで慣れているZoomがオススメ。主催者のみアカウントが必要で、参加者にミーティングID(9桁)とパスワードを知らせるだけでよい。無料版では100人まで参加可能だが、3人以上の場合は40分までの制限がある(現在、無制限に緩和中)。背景や美肌エフェクト、チャット機能も備える。

 少人数、気軽に使うならLINEがオススメ。無料で最大200人まで、時間制限なし。ただし利用は主にスマホ、LINEアカウントが必要で、非LINEユーザーには敷居が高い。いつもLINEで話す仲間の飲み会なら、グループトークですぐ始められる。いろいろな背景が選べて、メーキャップ効果や顔が動物になるなど、顔エフェクトも豊富だ。画面シェア、YouTubeをみんなで見る機能やゲームなど、気の合う仲間で楽しめる工夫がうれしい。

 他にもマイクロソフトの「Skype」、Googleの「ハングアウト」、Facebookの「Messenger」などでもオンライン飲み会は可能。オンライン飲み会に特化した「たくのむ」などのアプリもある。

楽しむコツは?相手がいないとき

 オンライン飲み会は、最初は話題も豊富なものの、話が尽きたりマンネリになったりしがちだ。それぞれ工夫したおつまみや、珍しい食材を用意して話題にしたり、画面共有で家族や旅行などの写真をみんなで見たり、YouTubeのライブ番組を見ながらワイワイ、順番に近況を話したりするなど、企画と工夫があると盛り上がる。

 しりとりやジェスチャーゲーム、宴会ゲームの類いもよい。そのあたりはリアル飲み会と共通だ。ただしオンラインではタイムラグが付き物、リアルタイムなじゃんけんや「あっち向いてホイ」的なものは向かない。スマホが空いていればアプリでオンライン対戦、みんなで“お絵かき”なども盛り上がる。ノウハウは「オンライン飲み会 盛り上がるゲーム」と検索するとたくさん見つかる。

 オンライン飲み会はスケジュールをあらかじめ決め、乾杯や〆をしっかり行うとよい。声がかぶらないよう、順番にしゃべる、進行役を立てる、テーマを決める、チャット機能を併用してスタンプなどで盛り上げる、中盤や終盤には大喜利やゲームも取り入れる、などもよい。

 散らかした室内やすっぴん、リラックスし過ぎた服装は、背景やエフェクト、カメラアングルなどで他の人が不快にならないようカバーしよう。いっそ仮装やコスプレで参加する手もある。なお、家族にオンライン飲み会に参加する旨を伝える、あらかじめ人払いをしておくといった配慮も必要だ。そのあたりはオンライン会議にも共通する。

 オンライン飲み会をしたいが相手がいないときは、最近増えつつあるオンライン飲み友マッチングサービスが利用できる。「ノミトモ」や「JOIN US(ジョイナス)」、オンライン居酒屋「ゆんたく」などがある。事前に申し込み、共通のビールや食べ物を取り寄せてみんなで飲む「イエノミ」も面白い。

今後、人同士の交流が変わる

 緊急事態宣言は解除されたが、まだまだ油断は禁物だ。不要な外出はなるべく控えるのが賢明だと思う。三密を回避し、うまくオンラインと組み合わせるのが今のところの選択肢ではないだろうか。

 やってみて利点に気付くことは多い。距離的に離れた家族・友人や、子育てや介護で家を離れられない知り合いとコンタクトできるなど、オンラインの活用範囲は広い。今後もうまく活用したいものだ。

 オンラインでもリアルでも、人と人との関係には変わりはなく、思いやりや気遣い、みんなが楽しむための工夫はいつでも必要だ。どんなに厳しい世の中でも、楽しくする工夫はきっとある。得たノウハウはSNSブログでも共有できる。未経験の人もオンライン飲み会、チャレンジしてみてはどうだろうか。

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執筆=青木 恵美

執筆=青木 恵美

長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、日経トレンディネットなど。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、2008年より10年にわたって長期連載した人気コラム(現在でもバックナンバーあり)。日経パソコン、日経PC21、日本経済新聞などに多く執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、日経パソコンに「ちょっと気になるITアラカルト」を好評連載中。

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