IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第64回)

あり?なし?マイナポイント

2020.07.27

クリップについて

 消費税率引き上げに伴い、経済産業省が行った「キャッシュレス・ポイント還元事業」(以下「キャッシュレス還元事業」と略)は、6月30日をもって終了した。筆者、各種キャッシュレス決済のキャンペーンも含め、昨年10月からの9カ月間で、5万円ほどトクをした計算(「PayPay」アプリでの集計)だった。消費税にコロナ禍も追い打ちをかけるこの状況でのありがたさを実感した。正直、優遇措置が終わって“還元レス”な状態でもある。

 そうしたキャッシュレス・ポイント還元事業の終了後引き続き行われるのが、総務省が行う「マイナポイント事業」だ。マイナポイントの活用で「消費の活性化、マイナンバーカードの普及促進、官民キャッシュレス決済基盤の構築」を目的とする。

 9月1日から3月31日までの買い物やチャージが対象となり、マイナポイントの申し込みを行った決済サービスの利用額に応じて付与される。プレミアム率は25%、付与上限は5000円。キャッシュレス還元事業に比べて小規模だが、少しでもおトクを得るに越したことはない。

 マイナポイントをもらうには、「マイナンバーカードを取得」→「マイナポイントを予約」→「マイナポイントを申し込む(好きなキャッシュレス決済を選ぶ)」→「チャージまたはお買い物をする」手順となる。公式サイト「マイナンバーカードでマイナポイント」を参考に行うとよい。

 マイナンバーカードは写真入りで、以前送られてきた個人番号通知カードとは異なる。通知カードに同封されたマイナンバーカード交付申請書に従って、4つの方法(スマートフォン、パソコン、郵便、街中の証明用写真機)のいずれかで申請する。詳細はマイナンバーカードの取得方法を参照。

マイナンバーカード取得方法と用途。いずれ健康保険証に

 筆者は先日、スマートフォンで申請を行った。交付申請書のQRコードをスマホのカメラで読み込み、指示に従って情報を入力。写真はフロントカメラで自撮りをし、2~3分で申請できた。スマホの申請はカンタンなのでオススメだ。

 なお、交付申請書は数年前に届いたもの。筆者も散々探してやっと見つけた。手元にない人は、交付申請書と封筒をダウンロードして印刷・記入し、郵便で申請して再発行してもらうか、住んでいる市区町村窓口で再発行してもらえる。

 申請から約1カ月後、市区町村から「交付通知書」が届くので、必要書類を持参して、市区町村の交付窓口でマイナンバーカードを受け取る。ただし、コロナの影響で受け取り方法が変更される可能性があり、市区町村のホームページなどで情報を確認したほうがよい。

 なお、マイナンバーカードではICチップで認証が行われる。写真入りの身分証明書としてライブ会場の入場、携帯電話の契約、会員登録など広く利用できるほか、住民票の写しなど各種証明書をコンビニで取得、パソコンやスマホを使いオンラインで確定申告や行政手続きが可能など、生活の利便性が上がる。2021年3月からは、健康保険証として使えるうえ、健診結果や医療費の確認もできるようになるという。

 生活が向上するマイナンバーカード、いずれ取得せねばならぬならこの機会に取得するのがよい。キモは交付申請書。手元にあればスマホですぐに、なければ再発行してもらえばOKなので心配はいらない。

マイナポイントをもらう手順は?スマホアプリで意外と簡単

 マイナポイントをもらうには、予約と申し込みが必要となる。マイナンバーカードとマイナンバーカードの申請時や受取時に自分で設定したパスワード。あと、決済サービスによっては事前登録が必要な場合があるので注意が必要だ。

 マイナポイントの予約には、スマホなら専用のマイナポイントアプリ、パソコンならICカードリーダーと専用ソフトを使う。この場合もスマホが簡単だ。アプリを起動し「マイナポイントの予約」をタップ、画面の指示に従ってマイナンバーカードを読み込み、パスワードを入力する。パソコンの場合もサイトにアクセスし、ICカードリーダー(機器の購入が必要)でカードを読み込み、指示に従う。

 マイナポイントの申し込みは、2020年の7月から始まっている。スマホ、パソコン同様に「申込み」をタップ、好きなキャッシュレス決済サービスを選ぶ。決済サービスは1つのみの選択となり、変更はできないので慎重に選ぼう。

 申し込み完了後、2020年9月1日から2021年3月31日までの間に、登録したキャッシュレス決済サービスでの2万円のチャージもしくは買い物で、上限5000円分のマイナポイントが付与される。ポイントの付与は予算枠から計算して4000万人見込み。余裕はありそうだが、早めに越したことはなさそうだ。

カード取得やポイント予約にトラブル?

 新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一環である特別定額給付金、5月1日からマイナンバーカードによるオンライン申請が始まった。郵送よりも早めに始まり手続きがスムーズな事情もあり、多数の申し込みで、マイナンバーカードの電子証明書システムにトラブルが起き、利用がしにくい状態になったのは記憶に新しいところ。

 今回も、マイナンバーカードのオンライン申請、マイナポイントの予約・申し込みなどにトラブルが生じる可能性はある。常に公式サイトの「お知らせ」や「システムメンテナンス情報」、自治体のホームページなど、情報を常にチェックしておこう。なお、スマホのマイナポイントアプリで公式サイトと同様の情報を参照できる。

 手続きや操作に自信がない人は、公式サイトにある動画を見て様子をつかむとよい。分からないことは「よくあるご質問」を参考に、それでも分からない点があるときはコールセンターを利用できるが、電話は混み合うのでチャットLINEを使うのがオススメだ。

 キャッシュレス還元事業後のおトクは「マイナポイント」で得られる。このIT時代、マイナンバーカードの利便性は高いので、多少面倒でも申し込んで、今後に備えよう。出掛けずにオンラインで各種手続きが行えたり、近所のコンビニで各種証明書を取得できたりするなど、コロナ禍でのメリットも大きい。

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執筆=青木 恵美

執筆=青木 恵美

長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、日経トレンディネットなど。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、2008年より10年にわたって長期連載した人気コラム(現在でもバックナンバーあり)。日経パソコン、日経PC21、日本経済新聞などに多く執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、日経パソコンに「ちょっと気になるITアラカルト」を好評連載中。

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