集中連載 会社を傾ける社員の不正を許さない(第5回)

なぜ今、対策が必要?被害を広げる「決裁者」の不正

2017.03.21

クリップについて

 経済、雇用環境の変化で、社員の不正リスクが増大している。日本企業は海外企業より、1件当たりの被害額が大きい。財務が脆弱な中小企業では、不正が経営危機に直結する。

 社員による不正事件は古くから存在し、日経トップリーダーが調べた限りでは不正件数の増加を示すデータはない。ただ、経営に及ぼす影響は確実に大きくなっている。理由は、会計監査・コンサルティング大手、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が実施した調査(下図)から説明できる。

【日本は内部犯罪が多い】

PwCアドバイザリー「経済犯罪実態調査2014日本分析版」より抜粋。調査期間は2013年8~10月。有効回答数は世界95カ国5128件、うち日本は75件。日本の回答者の65%が1000人超の企業

PwCアドバイザリー「経済犯罪実態調査2014日本分析版」より抜粋。調査期間は2013年8~10月。有効回答数は世界95カ国5128件、うち日本は75件。日本の回答者の65%が1000人超の企業


 企業における不正行為を全世界で見ると、日本は海外に比べて圧倒的に内部犯罪が多い。また、内部犯罪者のうち最も多い属性は、日本では41~50歳の中間・上級管理職だが、海外では31~40歳の一般社員・中間管理職。

 恐らく、日本企業は不正の防止対策が甘いので内部犯罪を誘発し、多額の決裁権限を持った部門長クラスの暴走を止めきれていないのだろう。結果として、1件当たりの不正金額も、日本企業は世界平均を上回っている。

取引先の信用を失う… 続きを読む

続きを読むにはログインが必要です。
まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

SID : 00098005

連載記事≪集中連載 会社を傾ける社員の不正を許さない≫

PAGE TOP

閉じる
会員登録(無料) ここでしか読めないオリジナル記事が満載
閉じる